欧米文化概論
 Introduction to European and North American Culture
 担当教員:摂津 隆信(SETTSU Takanobu),相澤 直樹(AIZAWA Naoki),柿並 良佑(KAKINAMI Ryosuke),中村 隆(NAKAMURA Takasi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
『断絶のヨーロッパ PRO ET CONTRA』
新しいタイプのアメリカ大統領の誕生、イギリスのEU離脱、ヨーロッパ全土に広がる移民排斥運動など、いま世界は新たな「断絶」の時代を迎えています。しかし世界史を繙いてみると、広義の欧米文化が古くから断絶と協調(統合)を繰り返してきたことは一目瞭然です。このような流れを鑑みるとき、人文学を学ぶ我々にとって、現代の文化はどのように捉えられるでしょうか。この授業の目的は、欧米の社会、宗教、生活様式、芸術といった幅広い観点から「欧米文化」圏が抱える諸問題を俯瞰的に把握し、その背景を理解するための基礎を養うことにあります。

【授業の到達目標】
歴史上存在した様々な「断絶と連続」、「離反と統合」などの現象と運動を、「欧米文化」的視点から理解できるようになる。

【授業概要(キーワード)】
文化 文明 ユートピア ディストピア 宗教 アメリカの誕生 5月革命 不/道徳
モデルヌ 恐怖政治

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、『カリキュラム・マップ』を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
本授業はドイツ、イギリス、フランス、ロシアの文化を研究領域とする4名の教員がリレー式で行う講義です。各担当者が資料や映像を使用しながら講義します。最後の授業では、受講者と講師全員で討論会を行います。受講生からの積極的な発言を歓迎します。
・日程
1回目:オリエンテーション(全員)
2回目:文化と文明の衝突(摂津)
3回目:東ドイツ問題①、映画『グッバイ、レーニン!』(摂津)
4回目:東ドイツ問題②、ユートピアとディストピアとしての東ドイツ(摂津)
5回目:イギリスにおける宗教的断絶 part 1: ヘンリー8世とローマ・カトリック(中村)
6回目:イギリスにおける宗教的断絶 part 2: ピューリタン革命(中村)
7回目:イギリスにおける国家的断絶あるいはアメリカの独立(中村)
8回目:革命のフランス:「68年5月」の断絶(柿並)
9回目:「家族」の亀裂:何が「ボヴァリー夫人」を不道徳にしたか?(柿並)
10回目:「モデルヌ」の断絶・断絶としての「モデルヌ」:芸術におけるモダンに抗するモダン(柿並)
11回目:ロシアにおけるキリスト教をめぐる対立・葛藤・断絶(相沢)
12回目:ピョートル大帝の改革(ロシアはどちらを向くべきか?)(相沢) 
13回目:スターリン時代の点鬼簿(恐怖政治と「強いソ連」)(相沢)
14回目:討論(担当全教員+全受講生)

【学習の方法】
・受講のあり方
各担当者から配布される資料等を参考にして、重要事項をノートにとってください。疑問点は授業中やオフィスアワーでどんどん質問してください。また資料はウェブクラスにアップしますので、ウェブクラスを適宜チェックしてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
資料を見直して、知識を定着させてください。また授業中に紹介された本を読む、情報を調べるなどして、知識や理解をさらに深めてください。

【成績の評価】
・基準
各講義担当者から出された課題をA4版用紙1枚(800字以上1000字以内)にまとめ、それぞれの担当者に提出してください。したがって、レポートの提出は全部で4回となります。レポートのテーマ(課題)や評価基準、提出方法は担当者によって異なりますので、各担当者の指示に従ってください。これら各レポートから、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定します。
・方法
平常点:30点、レポート:70点

【テキスト・参考書】
授業中に指示します。

【その他】
・オフィス・アワー
摂津:月曜日9:00-10:20
中村:金曜日16:20-17:50
柿並:火曜日16:20-17:50
相沢:火曜日12時10分から12時50分、金曜日12時10分から12時50分(その他の日でも在室時は随時受け付けます)

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