調査方法論
 Social Research Methodology
 担当教員:阿部 晃士(ABE Koji)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科地域公共政策コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
社会調査に必要な統計学の基本的知識を中心に講義することで、調査データの意味を読み取る力や、調査結果の誤った解釈を見抜く力を養う。また、実際にデータ分析に取り組むための基礎を身につける。

【授業の到達目標】
この授業を履修した学生は、
(1)調査データの分析に用いる基礎的な統計手法を理解することができる。【知識・理解】
(2)個々の変数の分布を把握し(度数分布や代表値、変動の測度、グラフの作成)、2変数の関連について分析すること(クロス表、平均の比較、散布図、相関係数)ができる。【技能】
(3)因果関係と相関関係を区別し、3つ以上の変数を用いた基礎的な因果分析を行うことができる。【技能】
(4)社会調査や統計データの利用における倫理の重要性を認識することができる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
社会調査、統計学、データ分析

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
教科書にもとづく講義と、実際に練習問題を解く演習。
・日程
第1回:調査データをどう分析するのか
第2回:度数分布表を作成する
第3回:度数分布を記述する:代表値と変動の測度
第4回:クロス表を分析する:カイ二乗検定
第5回:2つの平均の差を検定する:正規分布
第6回:2つの平均の差を検定する:t検定
第7回:複数の平均の差を検定する:一元配置の分散分析
第8回:2つの連続変数間の関係を推定する(1):回帰分析の基礎
第9回:2つの連続変数間の関係を推定する(2):回帰係数の応用
第10回:離散変数間の関連を測定する:関連係数
第11回:多重クロス表を分析する:エラボレーション
第12回:二元配置の分散分析
第13回:重回帰分析(1)
第14回:重回帰分析(2)
第15回:まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
メモリ機能と平方根(√)を開く機能のある電卓を用意すること。練習問題の解法を覚えるのではなく、背後にある考え方を理解するよう心がけること。
・授業時間外学習へのアドバイス
資料の学習課題に取り組み、理解を深めること。

【成績の評価】
・基準
授業時間中の小課題と試験により、主体的参加の度合い、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の習得の度合い(論理的思考力、文章表現力)を評価する。到達目標の達成度が基準となる。
・方法
授業時間中の小課題(40点)、試験(60点)。

【テキスト・参考書】
テキスト:片瀬一男・阿部晃士・高橋征仁, 2015,『社会統計学ベイシック』ミネルヴァ書房.
参考書:片瀬一男ほか, 2017(刊行予定), 『社会統計学アドバンス』ミネルヴァ書房.

【その他】
・オフィス・アワー
水曜日12時45分から14時15分 阿部晃士研究室
kabe@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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