日英対照言語学講義
 Contrastive Linguistic Study of Japanese and English
 担当教員:鈴木 亨(SUZUKI Toru)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日本語と英語の特徴について対照言語学の視点から多面的に考察することを通じ、自分の母語(主に日本語)を対象化して捉えるとともに、日本語との比較から外国語としての英語に対し言語学的な理解を深める。

【授業の到達目標】
対照言語学的視点から日本語と英語について相対的かつ多面的に考察し、両言語の具体的な対比について分析的に理解し、説明できる。

【授業概要(キーワード)】
日本語、英語、対照言語学

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
社会文化論、文字論、文法論、意味論、音韻論などの分野から複数のトピックを設定し、日英語の特性を対照言語学的視点から考察する。トピックに応じた課題ミニレポート3回と授業内容に関する学期末レポートを課す。毎回コメント票を利用して授業内容のフィードバックを行う。
・日程
第1回:オリエンテーション:対照言語学の視点
第2回:日本人はなぜ英語ができないのか(1)―言語学と言語政策
第3回:日本人はなぜ英語ができないのか(2)―言語相対論をめぐって
第4回:文字と言語(1)ー文字論の視点から
第5回:文字と言語(2)ー視覚言語と聴覚言語
第6回:文法と翻訳(1)ー名詞の単数・複数と冠詞
第7回:文法と翻訳(2)ー代名詞をめぐって
第8回:文法と翻訳(3)ー文の構造と語順
第9回:文法と翻訳(4)ー翻訳の技法
第10回:歌に見る日英語比較(1)ー音韻とリズム
第11回:歌に見る日英語比較(2)ー文化表現としての歌
第12回:事象の捉え方と言語の型(1)ー構文の意味論1
第13回:事象の捉え方と言語の型(2)ー構文の意味論2
第14回:事象の捉え方と言語の型(3)ー日英語の表現構造
第15回:まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
授業で扱う内容は、網羅的な知識体系ではなく、選択されたトピックなので、常に関連する事例について自ら発展的に考察を広げていくことが期待される。教員の気づかないような類例や反例などを指摘することで授業に積極的に貢献してもらいたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
・予習:シラバスや授業の配布資料を参考に、トピックに関する情報に積極的に触れ、知的感度を高めておく。
・復習:授業内容を整理し、関心に応じて参考文献等を利用してトピックに関する理解を深める。

【成績の評価】
・基準
学期末レポート、課題ミニレポート、コメント票によって、授業の内容に関して知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力と文章表現力)、参加の度合いを判定し、総合的に評価する。基準は、(1)対照言語学的視点から日英語の具体的な対比について分析的に考察し説明することができる、(2)授業に積極的に参加する自身の姿勢を正当に自己評価できる。
・方法
課題ミニレポート(30%)、学期末レポート(60%)、コメント票等を通じた授業への参加状況(10%)

【テキスト・参考書】
授業用のプリントを毎回配付する。
参考書はトピックに応じて授業で紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
自分の母語について、外国語との比較対照を通じて客観的に分析する視点は、日本語・英語にかかわらず言語能力の向上に必ず役立ちます。
・オフィス・アワー
月曜日9・10校時(鈴木亨研究室)
email: torus@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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