アジア史講義(一)
 Asian History (I)Topics Asian History Ⅰ
 担当教員:新宮 学(ARAMIYA Manabu)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 毎年テーマを設定し、最新の研究方法や研究成果を講義する。今年度のテーマは、首都の地位を奪われた南京―『洪武京城図志』研究序説。
 北京と南京は、中国の代表的な古都である。その名称の成立は、14世紀半ばまで遡る。モンゴルのクビライ・カーンが建設した大都(北京)に対して、漢族出身の洪武帝が建設した南京。それぞれの建設の経緯も全く対照的である。この違いは、近現代の首都選択にも影響を及ぼしている。今年度は、南京にスポットを当てて、中国の都城史の特質について考える。

【授業の到達目標】
・前近代中国における都城の建設過程とその景観の特質についての知識を得ることができる。
・研究史と最新の研究動向をふまえた課題設定の方法や史料の操作と解読についての基礎的知識を身につけることができる。

【授業概要(キーワード)】
南京 遷都 都城景観

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
関連する史料や画像資料を提示し、解説を加えながら講義を進めていく。
近年の東アジア都城調査で撮影した映像資料も、適宜織り込みながら進める予定である。
・日程
第1回 ガイダンス  +
第2回 序論 ―問題の設定
第3-5回 1 『洪武京城図志』研究序説
第6-9回 2 初期明朝政権の都城建設過程
第9-13回 3 洪武末年の南京城の景観
第14回 まとめ
第15回 試験

【学習の方法】
・受講のあり方
講述した内容をノートに筆記する。配布プリントを整理保存する。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習では、配布資料等をよく読んでおく。高校段階で「世界史」の未履修の場合は、下記の参考書などで補い学習することが望ましい。
復習では、ノートをよく整理しておく。

【成績の評価】
・基準
期末試験は、論述形式の試験を行い、知識の修得度合い、理解の度合い、論理的思考力を評価する。出席の確認を兼ねた小テストも随時行い、主体的な参加の度合い、理解の度合いを点検する。
・方法
期末試験(70 %) 平常点(30%)

【テキスト・参考書】
テキスト: 資料プリントを配布する。
参考書:新宮学『北京遷都の研究』汲古書院(2004)、同編『近世東アジア比較都城史の諸相』白帝社(2014) その他随時紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
この講義は、アジア史概論を履修したうえで受講すのが望ましい。
・オフィス・アワー
火曜日 12時30分~13時30分 木曜日 12時~13時 新宮研究室
 aramiya@human.kj.yamagata-u.ac.jp

10832027-2017-01-13127