【授業の目的】
「写真と社会」 この授業では写真の歴史やさまざまなジャンルを概観しながら、写真とは何か、社会の中でどのような位置づけにあるかを考えていきます。写真は被写体の真実をとらえるという点に関心が集まりがちです。しかしそれは写真の一面を捉えているにすぎません。ときに写真には撮る側の強烈なメッセージや見る側の欲望も映し出されることがあります。写真が社会のなかで大きな役割を果たすようになった現代において、その位置づけは複雑さを増してきています。写真の奥深さをさまざまな角度から検討してみましょう。
【授業の到達目標】
写真の分析を通して、イメージ研究の基礎を身につけることができます。それによって表象イメージを社会や思想と関連づけて論じることができるようになります。
【授業概要(キーワード)】
写真 イメージ 報道 ファッション 広告 絵画 芸術
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
一回につき一つのテーマを割り当て、スライドを見ながら話を進めます。
・日程
ガイダンス 見世物と光学 写真の誕生と肖像写真 記録写真 写真と絵画-ピクトリアリズム 写真と社会 報道写真 モダニズム ポストモダニズム テーマ論(1):時間と痕跡 テーマ論(2):女性の表象 テーマ論(3):デジタル時代の写真 ※進捗状況により順番および一部内容を変更する場合があります。
【学習の方法】
・受講のあり方
毎回、スライドで作品を提示しながら問題点を論じてゆきます。配布資料はレジュメではないので、各自、ノートに要点をまとめるよう心がけてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義でとりあげた論点について、自分の関心のある作品や分野のなかで応用させ、つねに問題意識を発展させるよう心がけてください。
【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1) 写真やイメージを的確に分析することができる、2)表象イメージを社会や思想と関連づけて論じることができる、の二点です。
・方法
学習意欲(30%)、筆記試験(70%) 学習意欲は、出席状況や質疑応答への積極的な参加などにより判断します。筆記試験では授業の内容に対する理解度と論理的な文章構成力を評価します。
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。配布資料を使って話を進めます。 参考書については、講義内で随時紹介します。
【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 (その他在室時随時)石澤靖典研究室(1号館4階) メールアドレス:ishizys@human.kj.yamagata-u.ac.jp
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