認知心理学演習(前期)
 Undergraduate Seminar in Cognitive Psychology
 担当教員:大杉尚之(OSUGI Takayuki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
演習を通して、課題を見つける、仮説を立てる、実験をするといった問題解決能力を身につける。認知心理学、認知科学,心理学全般の代表的な研究を取り上げ、仮説の立て方、研究方法の選択、実験(調査)の作成、データの分析、結果の解釈、考察の手順、パワーポイント資料(ポスター)の作成手順について理解することを目指す。

【授業の到達目標】
(1) 認知心理学、認知科学,心理学全般の実験計画法やデータ処理法について理解し、使用できる。
(2) 既存の知見を批判的に検討し、新たな課題へのアプローチ方法を提案することができる。
(3) 認知心理学、認知科学,心理学全般の研究についてポスター発表を行い、議論することができる。

【授業概要(キーワード)】
心理学研究法(実験・調査) 学術論文 文章読解力 論理的思考

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
卒業研究に必要な研究テーマの決定,先行研究の調査,目的と仮説の設定を行います。前期授業では研究テーマの決定と,先行研究の調査の仕方,論文の読み方に特に重点をおきます。認知心理学だけではなく心理学全般に興味を持つ学生を対象とします。
・日程
1. ガイダンス(卒業研究の準備)
2. アイデアを出す
3. 研究解説と実験室で資料探し
4. アイデアをまとめる
5. 先行研究を調べる(調べ方講座)
6. 仮の研究題目を考える
7. 論文講読1 1回目
8. 論文講読1 2回目
9. 実験計画法
10. 心理統計結果の読み方
11. 論文講読2 1回目
12. 論文講読2 2回目
13. 論文講読3 1回目
14. 論文講読3 2回目
15. 全体のまとめ(レポートの提示)

【学習の方法】
・受講のあり方
当番制ではなく全員で同じ課題を行います。論文の読解が授業の目的ではありません。論文やテキストは資料にすぎないので、それを手がかりとして具体的な研究方法や成果について考えることが重要です。したがって、授業中の発言も評価の対象となります。広く関心をもち積極的に質問しましょう。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業時間中に課題を提示します。授業期間中に終わらない場合は次週までの宿題となります。

【成績の評価】
・基準
授業中の討論への参加,ミニレポート,学期末のレポートを通して、授業の到達目標(1)と(2)を評価します。毎回の受講態度より「主体的な参加の度合い」を評価します。ミニレポートと学期末レポートより「知識の習得の度合い」,「理解の度合い」を確認および評価します。学期末のレポートでは論理的思考力,文章表現力などの汎用的技能も併せて評価します。具体的には,論文から実験計画や分析結果を読み取るスキル,論文を批判的に検討し、新たな課題へのアプローチ方法を考えるスキルが習得できた場合に合格基準を満たします。
・方法
課題,発表,討論への参加,ミニレポート(50)点
学期末レポート(50)点

【テキスト・参考書】
授業開始時に配付します。ほかに参照することが必要な場合は指示します。

【その他】
・学生へのメッセージ
今年度の認知心理学演習は,出来るだけ前後期を通じて履修してください。本演習は卒業研究の準備の一つとして行うため,授業時間外の作業が大変多くなります。2,3年生は卒業研究をゆとりを持って行うためにこの授業を通じて準備をしてください。4年生は卒業研究の一環としてこの授業を利用してください。
・オフィス・アワー
月・火曜日 10:00~13:00 大杉研究室 tosugi@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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