心理学特殊実験A(後期)
 Seminar on Research in Psychology (A)
 担当教員:大杉 尚之(OSUGI Takayuki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
この授業では、1)人間の行動、2)社会的認知、3)ヒューマン・インターフェース,4)対人行動についての自分の研究テーマを見つける援助をすること、また自分の研究の意義を専門外の人(社会人)にも表現できるようになることを目標とする。履修者が考えるテーマ、または教員が提案するテーマに沿って、文献研究を進めるとともに研究計画を立て、実験や調査等の実習を行う。この授業は,心理情報処理実習とセットで履修することを想定しており,主に先行研究の調査,研究目的,仮説の設定方法を習得する。

【授業の到達目標】
(1) 各自の問題意識を科学的な手法で検証する方法を理解することができる。
(2) 先行研究をもとに新しい研究計画を創造できる。
(3) 研究の特色、意義について、専門外の人(社会人)にも面接等で分かりやすく表現する方法を身につける。
(4) 研究テーマについての知識を全員で共有し、必要に応じて助け合うことができる。

【授業概要(キーワード)】
心理学研究法,文献研究,研究計画,仮説の設定,実験,調査,卒業論文の準備

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
各自の研究テーマについて研究方法や必要文献などを具体的に発表し,研究計画を精錬させます。
・日程
毎回3分の1の発表者に研究の進捗状況をポスター形式で報告してもらい,残り3分の2の質問者と教員が周りながら議論します。議論後は,研究計画の改善,研究の実施,分析のための実習を行います。各自の研究テーマについて問題の焦点を絞っていきます。問題に対して仮説を設定し,実験計画を立て,データ収集をおこないます。得られたデータは統計的に分析し,仮説の妥当性を考察し,レポートにまとめます。

【学習の方法】
・受講のあり方
自分の研究テーマを明確にし,卒業論文作成に向けて研究方法を具体化する作業ですので,ぜひとも積極的に授業に参加してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
質疑応答に自信をもって答えられるように確実な知識の習得を心がけてください。自分の研究ノートを作成し,豊かで確実な知識の集積を目指してください。心理学実験室にある資料を活用し,着実に研究計画を遂行してください。

【成績の評価】
・基準
各自のテーマをまとめるためにどれだけ努力をしたか,その研究のために準備がどれほど進んでいるかを評価します。毎回の受講態度より「主体的な参加の度合い」を評価します。また研究の進捗状況,ポスターの内容,学期末のレポートより自分の研究テーマに関する知識の習得の度合い,心理学的方法論の理解の度合いを評価します。また得られたデータの分析と結果の解釈,考察から論理的思考力,文章表現力などの汎用的技能の習得の度合いを評価します。
・方法
授業中に示す研究進捗状況(60%),学期末のレポート(40%)

【テキスト・参考書】
卒業研究に必要な参考書の多くは心理学実験室にあります。出来るだけ早くから心理学実験室に出入りし,研究内容や研究法に関する理解を深めてください。

【その他】
・学生へのメッセージ
心理学の卒業論文を書くためには、実証的な研究であることが必要です。心理学演習,心理学実験,心理学特殊実験,心理学情報処理実習は学生が自ら研究することができる力を身につけられるよう設けられています。今年度の  心理学特殊実験Aは,出来るだけ心理学情報処理実習とセットで履修してください。本演習は卒業研究の準備の一つとして行うため,授業時間外の作業が大変多くなります。3年生は卒業研究をゆとりを持って行うためにこの授業を通じて準備をしてください。4年生は卒業研究の一環としてこの授業を利用してください。
・オフィス・アワー
月・火曜日 10:00~13:00 大杉研究室 tosugi@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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