【授業の目的】
本授業では、アジアにおける国境の歴史を取り上げ、国境問題がなぜ各地で大きな政治問題となるのか、そしてなぜ国境問題はなかなか解決されないのかを事例を通して歴史的に検討します。
【授業の到達目標】
(1) 国土形成という視点から、東アジア近現代史について、基礎的な知識を得ること。(2)人文社会科学研究における「問い」の設定と研究方法についての基礎知識を習得すること。(3)授業及びウェブクラスでの討論に積極的に参加し、能動的な学習能力を身につけること。
【授業概要(キーワード)】
国境、国土、国家形成、領土、地図、近代
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
課題文献は各授業前に読んできてください。規模が許す限りアクティブ・ラーニングの手法を取り入れるので、履修生による参加が求められます。少人数グループでの学習(特にプレゼンテーションの準備)などを通して、お互いから学び合う能力を高めます。
・日程
第1回 イントロダクション (シラバス完全版が配られます。) 第2回 「領土」とは、「国境」とは。講義 第3回 「中国」とその領土① 発表・討論 第4回 「中国」とその領土② 発表・討論 第5回 東南アジアの領土概念 発表・討論 第6回 大英帝国とその領土概念 発表・討論 第7回 英領ビルマ・タイ国境 発表・討論 第8回 中国・ミャンマー国境① 発表・討論 第9回 中国・ミャンマー国境② 発表・討論 第10回 中国・インド国境 発表・討論 第11回 インド・バングラデシュ国境 発表・討論 第13回 小論文草稿討論 第14回 小論文草稿討論 第15回 総論
【学習の方法】
・受講のあり方
•履修生には、一人につき計2枚の「小論文」を提出してもらいます。「小論文」を授業中に取り上げることもあります。 •小論文を書く際は、「問い」を明確に立ててください。歴史背景などを積極的に調べて、自分自身による分析を加えてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
•履修生による「考察」はウェブクラスを通して全て公開します。話題になるような「考察」を書くように努力してください。また、できるだけ多くの「考察」を授業前に読んできてください。
【成績の評価】
・基準
「主体的な参加の度合い」、「知識の修得の度合い」、「理解の度合い」、「汎用的技能の修得の度合い(論理的思考力、文章表現力など)」の4つの評価基準で評価します。
・方法
履修生には口頭発表を一度授業中にしてもらいます。また、小論文を一本提出してもらいます。 ①口頭発表40% ②小論文 40% ③授業参加 20%
【テキスト・参考書】
テキスト(必読文献)は配布されます。 参考書 『地図がつくったタイ』トンチャイ ウィニッチャクン 『中国の誕生―東アジアの近代外交と国家形成』岡本隆司 『中国再考――その領域・民族・文化』葛兆光 『増補 地図の想像力』若林 幹夫 『入門 国境学 - 領土、主権、イデオロギー』岩下 明裕
【その他】
・学生へのメッセージ
国境は古くて新しい問題です。大きな視野で様々な事例からこの問題について議論しましょう。
・オフィス・アワー
木曜日 14:00 - 16:00
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