記号論演習
 Seminar in Semiotics
 担当教員:清塚 邦彦(KIYOZUKA Kunihiko)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
記号論とはとりあえず言語その他の多様な記号の働きについて研究する分野のことを指します。この演習では、今年度は、現代アートを素材としながら現代の美学・記号論における一連の代表的理論や概念について解説した西村清和『現代アートの哲学』を取り上げ、精読・検討を行います。

【授業の到達目標】
 現代アートをめぐる論議の中で登場する美学や記号論の代表的な概念や学説について正確な理解を身につける。また、それらを踏まえ、身近な文化現象についてについて記号論の立場から論評することができる。

【授業概要(キーワード)】
 現代アート、美学、記号論

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
教科書を最初から章を追って読み進める。毎回、担当者を決めて、担当範囲の内容に関して紹介・論評を行っていただき、それをもとに質疑・討論を行う。
・日程
初回のガイダンスにおいて、授業の進め方や取り上げるテキストについて解説を行う。
第2回目は、テキストで取り上げられている問題の背景・概要について簡単な解説を行い、また発表者の担当日程について相談し、決定する。
第3回目以後は、毎回一章分ずつ、各担当者による発表・質疑を中心に進める。

第1章 近代「芸術」の終焉
第2章 「美しい芸術」と精神の美学
第3章 なにが「アート」か?
第4章 「作品である」ことの実質
第5章 作品の論理的身分
第6章 フィクションの快楽
第7章 歴史と物語
第8章 趣味と批評
第9章 キッチュと悪趣味
第10章 写真メディア―視覚の変容
第11章 ポップの美学
第12章 美的多元主義の時代

 最終回はまとめを行う。

【学習の方法】
・受講のあり方
発表担当者には、内容の紹介に加えて、自分の視点からの論評が求められる。論評といっても、まずは素朴な感想で構わないので、積極的に意見を述べること。また、発表担当以外の受講者は、毎回かならず最低一度は質問することを原則とする。
・授業時間外学習へのアドバイス
毎回、扱うテキストは全員が必ず事前に読んでおき、疑問点・意見等を整理しておくこと。また、授業後も資料・テキストを再読し、内容や自分なりの考え・疑問点を整理しておくこと。さらに、必要に応じて関連文献・資料を調べる。

【成績の評価】
・基準
 主体的参加の度合い、知識の習得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の度合いの4点を基準に評価を行う。
 《主体的な参加度》、ならびに記号論の基礎的な概念や学説についての《知識》と《理解》が身についているか、また、それを踏まえて具体的な記号現象について自分の視点から分析し、表現することができるか(《汎用的技能の修得》)を、授業時の発表、ディスカッションならびにレポートをもとに判定する。
・方法
平常点(発表・質疑等)=20点、
レポート=80点

【テキスト・参考書】
西村清和『現代アートの哲学』(産業図書)
参考書については授業の中で随時指示する。

【その他】
・オフィス・アワー
場所:清塚研究室(人社2号館4F)
kiyozuka@human.kj.yamagata-u.ac.jp
前期:月曜日13:10-14:20
後期:月曜日14:50-16:20

10833063-2017-01-13263