芸術文化演習(二)
 Seminar in Art Culture (II)
 担当教員:石澤 靖典(ISHIZAWA Yasunori)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「イメージとテクスト」
この授業では絵画や彫刻などのイメージと文字(テクスト)との関係について考えます。美術作品の多くは既存の物語を描いたり(物語画)、抽象的な観念を形にあらわしたりしています(寓意画)。また美術作品内に文字が書き入れられることも稀ではありません(署名、コラージュ、ポスターなど)。文字を形象化するときにどのような変換がおこなわれるのか、あるいは文字とイメージは共存することによりどのようなメッセージをつくりだすのか、最近の研究論文を通して検討し、問題意識を高めます。

【授業の到達目標】
イメージと文字(テクスト)の間にみられる共通性や相違を検討することにより、それぞれの表現様式の特性を学び、イメージを分析するための基礎力を身につけます。

【授業概要(キーワード)】
美術 絵画 彫刻 イメージ テクスト 物語 寓意 署名

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
各回の担当者は以下の二つの作業をおこないます ―〔1〕テキストのなかの一章について補足をまじえながら説明します。〔2〕その内容を発展させ、自分の関心から選んだ美術作品や視覚イメージについて具体的な分析や解釈を提示します。その後、受講者全員でディスカッションをおこない、議論を深めてゆきます。また〔2〕の内容については期末にレポートで提出してもらいます。
・日程
上記〔1〕については 新関公子監修『イメージとテキスト―美術史を学ぶための13章』(ブリュッケ、2007年)および他の研究論文をテキストとして使用し、受講者の数と関心にしたがって日程を決定します。

【学習の方法】
・受講のあり方
発表者は割り当てられた章の内容を説明するだけでなく、関連作品や補足説明などを交えてわかりやすく発表することが求められます。また他の履修者は積極的な議論への参加が望まれます。
・授業時間外学習へのアドバイス
受講者は毎回、テキストの該当部分をしっかり読んできてください。

【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1) イメージと文字それぞれの表現様式の特性を把握している、2)イメージを物語に関連付けながら分析することができる、の二点です。
・方法
発表内容(40%)、授業への参加度(30%)、レポート(30%)
調査の度合いと発表の内容、ディスカッションへの参加度、期末のレポートにより評価します。

【テキスト・参考書】
テキストはコピー配布で対応します。参考書は授業中に随時紹介します。

【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 (その他在室時随時)石澤靖典研究室(1号館4階)
メールアドレス:ishizys@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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