美術史演習
 Seminar in Art History
 担当教員:石澤 靖典(ISHIZAWA Yasunori)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分:文化解釈学コースC群 
【授業の目的】
「西洋美術にみるギリシャ神話主題と『変身物語』」
平易な英文テキストを用い、ヨーロッパ美術におけるギリシャ神話主題画の伝統について学びます。とくに古代ローマの著述家オウィディウスの代表作『変身物語』が、いかに後世の画家や彫刻家を魅了し、美術作品として視覚化されたかについて、ルネサンスから近代にいたるさまざまな作例を通して検証します。テキストとして、芸術家の伝記や詩的イメージの分析で著名な美術史家ポール・バロルスキーによる2014年の英文著作”Ovid and the Metamorphoses of Modern Art from Botticelli to Picasso”を使用します。

【授業の到達目標】
ギリシャ・ローマ神話主題画の基本的知識とヨーロッパ文化の伝統を理解することができます。また、外国語文献への抵抗感を取り除き、美術に関する学術的な議論を英文で読む習慣を身につけることができます。

【授業概要(キーワード)】
美術 ギリシャ・ローマ神話 物語画 詩的イメージ 変身譚

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
英文のテキストを一人につき1~2頁程度、日本語に翻訳し、その内容をスライドでプレゼンテーションします。1回の授業で2、3人が発表を担当し、1学期あたり、3~4回の発表を担当することになります。発表者は、単にテキストを和訳するだけでなく、言及される芸術家や作品、主題、歴史背景などについて調べ、補足説明する必要があります。
・日程
P. Barolsky, Ovid and the Metamorphoses of Modern Art from Botticelli to Picassoを読む。
1.ガイダンス
2-15.テキスト本文の読解

【学習の方法】
・受講のあり方
発表者は、単語を機械的に日本語に置き換えるのではなく、理解できる文章となるよう心がけてください。また、専門的な固有名詞が出てきた場合は、必ず調べて解説してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
日ごろから自主的に美術全集などを見て、作品に関する知識を深めるよう心がけましょう。

【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1) 美術作品の主要な主題や図像について説明することができる、2) 美術に関する学術的な議論を英文で読むことができる、の二点です。
・方法
授業への意欲的な参加(30%)、発表内容(40%)、学期末のレポート(30%)

【テキスト・参考書】
〔テキスト〕
Paul Barolsky, Ovid and the Metamorphoses of Modern Art from Botticelli to Picasso, Yale University Press, New Haven-London, 2014. ISBN 0300196695
テキストはコピーで配布しますので、購入の必要はありません。

【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 (その他在室時随時)石澤靖典研究室(1号館4階)
メールアドレス:ishizys@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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