西洋経済史
 Economic History of Europe and America
 担当教員:國方 敬司(KUNIKATA Keiji)
 担当教員の所属:非常勤講師(関東学園大学経済学部教授)
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:4単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「歴史事象の再検討」
近世から第2次世界大戦前までのヨーロッパにおける経済発展を社会経済構造の変容や植民地政策,あるいは社会政策の変化や技術革新などに留意しながら跡づけていく。イギリス経済を基軸に据えながら,ヨーロッパによる経済支配がどのように確立されていったのかを,自分の言葉で説明できるようになることを目指す。

【授業の到達目標】
この西洋経済史を履修した学生は,
(1) 経済社会が構造転換する歴史的要因を,一面的にではなく,さまざまな観点から説明することができる。
(2) 産業革命の意義を理解することで,現在の地球温暖化の問題を理論的・歴史的に討議することができる。
(3) 現在のグローバル社会が形成される過程について理解し,記述できる。

【授業概要(キーワード)】
人口 労働力の再生産 工業化 農業 貿易構造 植民地 先住民 土地所有 家族 産業革命 帝国

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については,「カリキュラム・マップ」を参照し,よく理解した上で履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
配付資料とPowerPointを併用し,授業のなかで講義内容について質問をすることによって,理解度を確認しながら講義を進めていく。各人の講義ノートが教科書になるように講義する。
・日程
授業で扱う主要な内容は,次の通りである。
01) 産業革命の理論的枠組み
02) エネルギー革命としての産業革命
03) 救貧法と工業化
04) ヨーロッパの人口と都市化
05) 産業革命と石炭・交通・人口
06) イギリスの農業と農村
07) イギリス農業革命の特質
08) イギリス綿工業と技術革新
09) イギリス・インド・中国
10) 貿易とイギリス帝国
11) 帝国と金融
12) 各国の工業化
13) イギリスとトップランナーの悲劇
14) 戦間期のイギリスとヨーロッパ
15) 人の移動と知の移動

【学習の方法】
・受講のあり方
PowerPointに書かれた記述に頼るのではなく,講義内容を自分で咀嚼して,要点をつかんで,理解しながらノートをとる。
・授業時間外学習へのアドバイス
復習:高校レヴェルの知識とは異なる歴史像を提供するので,次回の講義までに講義内容をよく咀嚼しておくことが必要である。書きとめたノートを読み返し,理解できない点があったら授業で質問をする。
予習:積極的に予め高校レヴェルの知識を習得しておく。

【成績の評価】
・基準
中間試験と期末試験を課し,知識の修得,理解の度合い,汎用的技能(論理的思考力・文章表現力),参加の度合いのそれぞれの項目について判定し,その合計点を用いて判定する。歴史事象を多面的に説明できることが合格の基準である。
・方法
試験は,中間試験も期末試験も記述式である。中間試験50点,学期末試験50点の配点で評価する。

【テキスト・参考書】
授業で必要とするテキストがあればその都度指示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
アメリカやヨーロッパの歴史というと,身近な問題とは感じられないかもしれないけれども,今日の環境問題やグローバル経済の生成について正確に理解するためには,不可欠な授業です。積極的に受講してください。
・オフィス・アワー
相談がある学生は,授業の終了時に申し出てください。対応します。

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