何故景気が悪くなるのか、金融政策・財政政策は景気をどのように変化させるのか。今後の経済活動はどのように推移していくのか。社会人として今後の経済活動を担う学生にとって、公的・民間問わずマクロ経済の動向を「ある程度」でも見通すスキルは必須といえる。こうしたスキルを身に付けることを目的に、本演習では、まず、マクロ経済学や計量経済学の基礎について学ぶ。その後、演習参加者が持つ興味に応じて、それに適した理論を深く学んでいき、卒業論文を執筆する。また、演習参加者の希望があれば、懸賞論文や学外発表も予定している。

履修者は、
(1)一国経済で起きていることや先行きに関してマクロ経済学を用いて分析できるようになる。【知識・理解】
(2)コンピュータを用いて数量的な分析ができるようになる。【技能】
(3)数量的な分析を行うことで、経済学はもちろん他の学問の抽象理論を、説得力のある形で現実的諸問題に適用する力が養われる。【態度・習慣】

マクロ経済学、計量経済学、実証分析

カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修すること。

演習参加者が相談して決めたテキストを輪読する。
担当教員がコンピュータを用いた数量分析の手法について講義する。

３年次：マクロ経済学・計量経済学のテキストを輪読。
４年次：卒業論文の執筆に向けて、興味あるテーマの選定し、中間報告・最終報告を行う。

経済学という学問の性質上数学的な記述が出てくるが、必要があれば、その都度説明するので、加減乗除ができれば十分である。
コンピュータスキルについては、コンピュータの電源を入れることができれば十分である。

経済的なニュースに目を向けること。

演習時の発言で主体的な参加の度合いを判断する。また、演習時の発表により当該学問の知識の習得度合いを確認する。そして、レポートなどの課題で理解の度合い、汎用的技能の習得の度合いを確認する。

演習への参加度40%、発表30%、課題30%。

相談して決める予定だが、候補としては以下。
グレゴリー・マンキュー、『マンキュー マクロ経済学 第3版I入門篇』、東洋経済新報社、3990円。
グレゴリー・マンキュー、『マンキュー マクロ経済学 第3版II応用篇』、東洋経済新報社、3885円。
齊藤 誠、岩本 康志、 太田 聰一、 柴田 章久、『マクロ経済学 (New Liberal Arts Selection)』、有斐閣、4095円。
白砂 堤津耶、『例題で学ぶ初歩からの計量経済学』、日本評論社、2940円。

経済学は説得の科学とも呼ばれる。自説を誰かに納得させるため際にも経済学は有用である。
基礎的なマクロ経済学を理解できる力と興味があれば、本講義の内容は大変興味深いものになるはずである。

木曜13時00分から15時30分 溜川研究室
その他の時間でも研究室に在室していれば質問に応じる。