日本経済論
 Japanese Economy
 担当教員:村松 怜(MURAMATSU Ryo)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科経済・マネジメントコース
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
租税に関する基本的な概念・制度、および日本の税制問題に対する理解を深めることを目的とする。
財政問題は日本の社会・経済問題の中の重要な一面である。財政問題を理解する上でも、税制の問題に関する理解は欠かすことができない。また、国民の負担という意味では、税だけでなく社会保険料も大きなものであるため、社会保険料の問題についても学ぶ。

【授業の到達目標】
 ・税制に関する基本的な概念・制度について理解することができる。
 ・近年の税制問題について理解し、批判的に論じることができる。

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
講義形式で授業を行う。特定の教科書は指定せず、授業の際に資料を配布する。
・日程
 1.日本財政と税制の現状
 ・日本の財政・税制とその特徴

 2.租税の基本的な概念
 ・租税とは何か

 3.個別の税制の概要と近年の議論
 ・小さな所得税と大きな社会保険料
 ・消費税増税と軽減税率
 ・法人税減税問題

【学習の方法】
・受講のあり方
 ・それぞれの授業のトピックが何であるのか、どういった文脈で何のことを話しているのかといった、「今どこにいるのか」ということをいつも意識しながら聞く
 ・配布資料をもとにして講義を行うが、解説で重要なところはメモを取りながら聞く
・授業時間外学習へのアドバイス
 ・授業の内容は配布した資料をもとに復習する
 ・授業で挙げた参考文献を読む
 ・日々、授業の内容と関係する報道や論説があると思うが、それに触れた際にわからないところがあった場合、図書館の資料やウェブ上の情報などで調べるようにする。それを授業の内容の批判的検討につなげる、あるいは反対に授業の内容をもとにその報道・論説の批判的検討につなげ、リアクション・ペーパーに反映させてほしい。

【成績の評価】
・基準
期末の筆記試験および授業中のリアクション・ペーパーによって、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いについて判定し、その合計点を用いて評価する。
(1)期末の筆記試験(持ち込み不可)において、基本的な概念・制度・近年の政策問題などについての理解度および論理構成を評価する。
(2)授業内でリアクション・ペーパーを出してもらうことがあり、そこに授業の内容に関わる疑問点を記述してもらう。その内容に応じて評価する。例えば、授業内容を理解した上で、的確に批判的な疑問点が出されている場合や、重要な論点が提示されている場合に加点する。
・方法
期末試験(90%)、リアクション・ペーパーの内容(10%)

【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。
<参考書>
・田原芳幸(2016)『図説 日本の税制 平成28年度版』、東洋経済新報社
・神野直彦(2007)『財政学(改訂版)』、有斐閣

【その他】
・オフィス・アワー
前期:火曜日10:30~12:00

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