【授業の目的】
本講義では、前期に引き続き、財・サービスの国際取引に焦点を当てる国際貿易論を取り扱います。国際経済論における応用分野について講義を行います。 後期では、前期の内容に基づき具体的な国際貿易に関する問題について、経済学の分析ツールを用いて考察を行います。
【授業の到達目標】
本講義では、以下の4つの点を理解し、経済学的に説明できるようになる。 (1)国際貿易はなぜ行われるのかについて説明できるようになる。(知識) (2)国際貿易によって、誰が得(損)をするのかについて、自分で分析できるようになる。(技能) (3)様々な貿易政策によって、どの経済主体が得(損)をするのかモデルを用いて説明することができる。(技能) (4)経済統合が国内経済に及ぼす影響について論理的に説明できるようになる。(技能)
【授業概要(キーワード)】
戦略的貿易政策、多国籍企業、移民、サービス財貿易、地域貿易協定
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
講義資料を配布し、スライドと板書を併用しながら講義を行います。なお授業内容に関連したレポートを課す予定です。
・日程
1: 動学的規模の経済と国際貿易 2: 戦略的貿易政策の必要性と基本モデル 3: ダンピングとアンチダンピング 4: セーフガードとアンチダンピング 5: 多国籍企業と直接投資 6: 移民受入と貿易 7: 地域貿易協定の現状・制度 8: 地域貿易協定の理論
【学習の方法】
・受講のあり方
国際経済学は、単純な論理が幾重にも重なることで突如として見通しが悪くなることが(よく)あります。「今の講義で明らかにしようとしていること」を忘れないようにしてください。講義内容を忘れないためにもメモを取ることをおすすめします。
・授業時間外学習へのアドバイス
事前に教科書を読んで、わかりにくいポイントを把握しておくことが望ましいです。講義後は、配布資料や教科書で展開されている論理を改めて追ってみてください。特に、図やグラフの示している意味を正確に解釈できるようにしておいてください。
【成績の評価】
・基準
主体的な参加の度合い、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の習得の度合いを総合して評価する。
・方法
授業に対する質問・コメント(10%)+レポート提出(30%)+期末試験(60%)で評価します。
【テキスト・参考書】
講義資料を配布します。講義内容はほとんど以下の教科書に準じています。 教科書:石川城太 他『国際経済学をつかむ[第2版]』有斐閣、2376円、(2013) その他の参考文献については一回目のガイダンスの際に紹介する予定です。
【その他】
・学生へのメッセージ
ミクロ経済学の基本的知識(需要曲線・供給曲線の意味と均衡価格・均衡取引量や弾力性の概念など)を(ほぼ完全に)把握していることを前提として講義を行います。
・オフィス・アワー
火曜日の13:00-16:10, 亀井研究室
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