財政学演習
 Undergraduate Seminar on Public Finance
 担当教員:坂本 直樹(SAKAMOTO Naoki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科経済・マネジメントコース
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期・後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「データに基づく地方財政分析」
いま住んでいるまちや産まれ育ったまちの財政が気になったことはないだろうか。赤字に陥っていないか、税金は高くないか、そもそもどんな政策やまちづくりが行われているのか等々、身近なまちのことでも意外に解っていないものである。この演習では、データを用いた分析を行うことにより、ゼミ生自身の力で市町村財政の現状や、市町村財政のあるべき姿を明らかにする。ゼミ生は各自、分析対象とする市町村を定め、その市町村のデータを集めて分析を進めていく。とは言っても、データ分析を得意とする学生を求めているわけではない。この演習では、データ収集から分析まで基礎から指導する。また、データ収集のために理解が不可欠な財政のしくみについても詳しく解説する。もっとも実際にデータを扱うことにより、徐々に財政のしくみが解ってくるはずである。市町村の財政に関心があれば、一から学ぶつもりでこの演習に参加してほしい。この演習を通してゼミ生にはデータを用いるからこそ解る分析の楽しさを味わってもらいたい。

【授業の到達目標】
1)財政の理論や制度をわかりやすく説明することができる。
2)わが国の地方財政に関して問題点を見つけ、データに基づき、その解決策について探究することができる。
3)わかりやすいプレゼンテーションができる。
4)ディスカッションを盛り上げることができる。

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
テキストの輪読、地方財政の課題発見、データ収集・分析
・日程
3年次前期:テキストの輪読
3年次後期:研究のテーマおよび分析手法の決定
4年次前期:分析(文献サーベイ、理論分析、実証分析)
4年次後期:卒業研究の取りまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
報告やディスカッションに積極的に取り組む。報告者以外も発言するように心がける。
・授業時間外学習へのアドバイス
輪読では、報告が割り当てられた箇所だけでなく、自分以外の演習生の割り当て箇所もよく読むこと。卒業論文のテーマや分析手法の決定には、試行錯誤が予想される。できるだけ多くの文献にあたり、問題提起を明確にするように努めること。学部レベルで取り組めるテーマであるかどうかは適宜アドバイスする。卒業研究についての分析や執筆の段階では、演習生の人数にもよるが、2週間に1回程度のペースで進捗状況を報告してもらうので、日々研究を進めること。

【成績の評価】
・基準
報告やディスカッションなどの演習への取り組み状況により、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定する。基準は、以下のとおりである。
1)財政の理論や制度をわかりやすく説明できるか。
2)わが国の地方財政に関して問題点を見つけ、データに基づき、その解決策について探究できているか。
3)わかりやすくプレゼンテーションを行うように努めているか。
4)ディスカッションを盛り上げるように努めているか。
・方法
財政の理論や制度の理解度(30%)
報告やディスカッションへの取り組み状況(30%)
卒業研究へ取り組み状況(40%)

【テキスト・参考書】
テキストは演習生と相談して決定する。また必要に応じて参考文献を紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
3年次に本演習と合わせて、「財政学」と「地方財政論」を履修することを推奨する。
・オフィス・アワー
木曜日13:00~14:30

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