地域の国際化
 International Demension of the Local Actors
 担当教員:高橋 和(TAKAHASI Kazu)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科地域公共政策コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
地域の国際化の試みについて、ヨーロッパにおける国境を越える試みや日本における北東アジア地域協力の現状を比較し、その可能性と問題点について比較検討する。
近年、「国際化」は外交政策を決定したり、出入国管理を行う中央政府だけの問題に留まらず、地方自治体や地方の企業においても重要な政策課題のひとつとなり、外国籍の人の受け入れや地元企業の貿易関係の拡大など国際問題と日常的に直面しなければならない状況にある。地方はこうした国際問題にどのように対処していけばいいのであろうか。地方自治体や企業の国際化への取り組みについて考える。

【授業の到達目標】
地域の国際化の現状を通して、国際社会の変化について理解する。
受講者それぞれの地域からみた「国際化」について報告を行うことによって、自分たちの地域についての理解を深める。

【授業概要(キーワード)】
地域の国際化、環日本海協力、ユーロリージョン、地域政策、地方自治体、

【科目の位置付け】
公共政策発展科目(平成21年度以前の入学者)
基盤教育展開科目(平成22年度以降の入学者)
カリキュラムポリシーとの関係については「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
前半は講義、後半は受講者それぞれがテーマを決めて報告をする。
・日程
1 地域と国際化
「地域」の概念と国際化
 日本における国際化の進展ー外国人の受け入れと自治体の対応
2 環日本海協力
(1)環日本海協力の歴史的背景
(2)環日本海協力の実態ーー山形県・新潟県の取り組みーー
(3)環日本海協力の実態ーー国家による外交と自治体外交の相克:島根県の事例
3 ヨーロッパにおける越境協力
(1)ユーロリージョンの試み
(2)ヨーロッパ統合とユーロリージョンの役割
4 調査・発表
受講者が分担して地域における国際化の実態の調査を行い、発表する。

【学習の方法】
・受講のあり方
自分でテーマを決めて報告を行うこと。ほかの受講生の報告に対して、必ず質問もしくはコメントができるように話を聞くこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
選んだテーマについて自分で調査をすること
報告に対する質問に基づき、報告を修正する。

【成績の評価】
・基準
1)地域の国際化の状況について理解することができる。(知識の修得)
2)地域の国際化の状況を調査・分析することができる。(汎用的技能の修得)
3)調査・分析によって地域の国際化の課題について明確に指摘することができる。(理解の度合い)
4)他の受講生のプレゼンテーションに関して、意見を述べることができる。(主体的な参加の度合い
・方法
授業への積極的参加度(50%)と調査研究と発表(プレゼンテーション・知識の修得、理解の度合い、分析力)(50%)

【テキスト・参考書】
特に決めない。テーマに応じてそのつど参考文献を紹介する
佐藤幸男他『東アジアの中の日本』富山大学出版会、2008年
永井義人『国家間対立に直面する地方自治体の国際政策』国際書院、2014年

【その他】
・学生へのメッセージ
講義を聴くだけでなく、調査や意見交換に積極的に参加することが求められます。
・オフィス・アワー
金曜日 12:30~14:00、高橋研究室

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