国際取引法
 International Business Law
 担当教員:荒井 太郎(ARAI Taro)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科総合法律コース
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:4単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
国際的なビジネスは、日本企業にとって既に日常的な経営活動になっています。また、直接国際ビジネスをしていなくても、すべての企業活動は間接的に何らかの形で国際的なビジネスに関係しているので、企業や行政機関にとって、国際的なビジネスに関する知識を理解することは非常に重要なことです。
国際取引法は、国際的なビジネスを行う際に必須の知識ですが、本講義は、実務をベースにして国際取引法の基本的な考え方を学習することを目的とします。

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、
1.国際取引法に関する基礎的な知識を体系的に習得することができます。
2.将来企業や行政機関に就職した際に、国際ビジネスに関連する法的な問題を分析することができます。
3.将来企業や行政機関に就職した際に、国際ビジネスに内在する法的なリスクに対応できるリーガルマインドが育成できます。

【授業概要(キーワード)】
貿易取引、代金決済手段、保険、リスク管理、国際取引契約、国際取引紛争解決

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
テキストおよび配布するレジュメに基づいて講義し、質疑応答を通じて理解を深めます。できるだけ事例や時事問題を取り上げ、学生にとってなじみの薄い国際取引のイメージがつかめるような授業にしたいと思います。
・日程
1.国際取引法の概念 ①国際取引法の意義 ②国際取引と国内取引の違い ③国際取引法の法源
2.貿易の仕組み ①国際取引の流れ ②輸出売買契約と船積書類 ③インコタームズ ④代金決済手段 ⑤保険
3.各種の国際取引契約 ①輸出売買契約 ②代理店契約・エージェント契約 ③その他の契約
4.国際取引に関連する法律 ①独占禁止法 ②製造物責任法 ③知的財産権 ④安全貿易規制 ⑤賄賂防止法
5.リスクと対応策 ①リスクの種類 ②リスク分析と対応策
6.紛争の解決手段 ①準拠法と裁判管轄 ②紛争の種類 ③裁判と仲裁 ④判決の執行

【学習の方法】
・受講のあり方
講義の内容及びテキスト・レジュメに関する疑問点を授業中に質問して、疑問点を明らかにするとともに、それぞれの事柄が自分の生活にどのように影響しているのかを考える癖をつけることが重要です。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習のあり方:
テキストとレジュメをあらかじめ熟読し、理解できた部分と疑問に思った部分を整理し、疑問点は授業で質問をして解消するよう努めて下さい。
復習のあり方:
新聞・テレビニュース等の国際ビジネスに関する報道に常に関心を持ち、授業で取り上げた事柄が自分の生活にどのように影響しているのかを考えるようにして下さい。

【成績の評価】
・基準
中間試験と期末試験において、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能(整理・分析能力、文章表現力)の度合い、主体的な参加の度合いについて評価します。
・方法
中間試験(50%)と期末試験(50%)の結果により成績評価します。

【テキスト・参考書】
【テキスト】
富澤敏勝・伏見和史・高田寛著『Q&A国際取引のリスク管理ハンドブック(改訂版)』(セルバ出版 2014年 3,000円〈税別〉)
【参考書】授業中に適宜紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
担当教員が企業法務の業務において実際に経験した事例を紹介しながら授業を進めていきます。受講生が将来企業や行政機関に就職した際に、直面する業務の法的リスクを的確に分析した上で、そのリスクを上手くマネージしながら問題を解決できる能力を育成するような授業にしたいと考えています。
・オフィス・アワー
水曜日 13:00-14:30 その他研究室在室中はいつでもOKです。

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