労働法
 Labor Law
 担当教員:阿部 未央(ABE Mio)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科総合法律コース
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:4単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
労働基準法や労働契約法を中心とした「労働法」について概説する。
労働法とは、会社(使用者)と働く人(労働者)の間の労働をめぐる関係を取り扱う法である。たとえば、会社は労働者の副業を制限できるのか? 労働者は育児や介護を理由に会社の転勤命令を拒否できるのか? 設問を通して具体的なイメージをもちながら、労働法の発想、理念および基本的な枠組みを解説する。

【授業の到達目標】
労働法の基本的な枠組みおよびそこにおける問題の捉え方・考え方を習得する。

【授業概要(キーワード)】
日本的雇用慣行、就業規則、採用内定、解雇、派遣労働

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、理解したうえで履修すること。

【授業計画】
・授業の方法
講義形式。
・日程
1 労働法の歴史
2 労働法の機能
3 労働法上の当事者 ―労働者、使用者
4 労働法の法源 ―強行法規、労働協約、就業規則、労働契約
5 雇用関係の成立 ―採用・内定
6 雇用関係の展開 ―人事、懲戒
7 雇用関係の終了 ―解雇、解雇以外の終了事由
8 労働者の人権保障 ―労働憲章、性差別、人格権、非正規雇用
9 基本的労働条件 ―賃金、労働時間、休暇・休業
10 労働者の安全・健康の確保
11 労働組合
12 団体交渉と労働協約
13 団体行動権と不当労働行為の禁止
14 労働紛争の処理

【学習の方法】
・受講のあり方
講義をききながら、必要だと思われるポイントについてノートをとる。六法を持参すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
レジュメなどを利用して講義の理解度を確かめる。

【成績の評価】
・基準
主体的な参加の度合い、知識の習得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の習得の度合いの4つを評価の指標とする。特に、これらに関連し、本講義では労働法の基本的な枠組みを理解し、説得的な論述となっているかを評価の基準とする。
・方法
中間試験(50点)、期末試験(50点)。レスポンスカードの提出を求める場合は、10%の範囲で加点要素とする。

【テキスト・参考書】
WebClassによりレジュメを配信する。
参考書①別冊ジュリスト『労働判例百選(第9版)』(有斐閣、2016年)
参考書②水町勇一郎『労働法(第6版)』(有斐閣、2016年)ほか初回に説明する。

【その他】
・学生へのメッセージ
非正規労働、格差問題、男女共同参画社会、ワーク・ライフ・バランスなど、就職(公務員)試験の論述や集団討論での頻出テーマも、労働法の講義で取扱う予定です。
・オフィス・アワー
月曜 14:40~16:10。
その他、メール(abemi@human.kj.yamagata-u.ac.jp)でも随時質問、相談に応じます。

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