教育原論
 Educatinal principles
 担当教員:下村 一彦(SHIMOMURA Kazuhiko)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
教育思想・歴史・実践等から教育の本質と目的を理解し、自らの教育観(今日の教育課題への向き合い方まで)を構築することを目的とします。

【授業の到達目標】
1)教育思想や教育実践を理解し、それらと関連付けて自身の教育観を説明できる。
2)現代日本における教育の諸問題を理解し、教育のあるべき姿について説明できる。
3)現代日本における教育関係法規の趣旨を理解し、ポイントを説明できる。

【授業概要(キーワード)】
生理的早産 消極的教育 文化財 公教育 子どもの権利 生きる力

【科目の位置付け】
本科目は、教育学的な観点から、分析し考察することを身につけるものです。教育学は哲学、社会学、心理学、生物学などの学問を寄せ集め、組
織、体系化したものですから、可能であれば上記の学問に関する科目を受講しておくことを望みます。

【授業計画】
・授業の方法
板書と解説を基本に進めながらも、考察課題や教育に関する映像に対する討論(グループワーク)を適宜行います。
・日程
1)ガイダンス・教育の必要性:教育の対象である人間とは何か
2)教育の目的:教育の語源・語義、教育の社会的機能(クリーク)
3)教育の目的:性善説と助成を重視する教育観(ソクラテス)
4)教育の必要性の再確認:アヴェロンの野生児
5)教育の目的と手法:アヴェロンの野生児でのイタール博士の教育記録
6)教育思想:ロック「タブラ・ラサ」、ルソー「子どもの発見」「消極教育論」
7)教育思想:デューイ「実用主義」、コンドルセ「公教育」
8)日本の近代公教育の目的:教育勅語と教育基本法(旧法・現行法)
9)子どもの権利:子どもの権利条約「最善の利益」
10)子どもの権利の再確認:学校とは何か
11)現代日本の教育課題:公共性・環境・伝統文化など
12)現代日本の教育課題:生涯教育・社会的自立など
13)生きる力(豊かな人間性):地域教育力としての世代間交流
14)生きる力(確かな学力・健康・体力):家庭教育力と自然体験
15)まとめ・教育の本質と目的:理想とする教育のあり方

【学習の方法】
・受講のあり方
配布資料とノートを関連付けて整理して下さい。
・授業時間外学習へのアドバイス
適宜参考図書などを紹介するので、授業で学んだ内容、特に教育用語や人名などについてなお自分で詳細に調べると学びが深まります。

【成績の評価】
・基準
授業内の確認小試験において、教育思想や現代日本の教育関連法規のポイント、用語を正しく理解して説明できること、合わせて、授業内レポートにおいて、それらを活用しながら論理的に自らの教育観や今日の教育課題への取組を説明できることを合格の基準とします。
・方法
授業内レポート25点×1回 + 確認小試験25点×3回

【テキスト・参考書】
参考書:
掘尾輝久『教育入門』岩波新書
牛渡淳『教育学原論』中央法規

【その他】
・学生へのメッセージ
教育には唯一絶対の正解はありません。授業内での課題を考えること、話し合うこと、合わせて、正解がないので常に受ける批判を楽しんで下さ
い。

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