幾何学Ⅰ
 Fundamentals of Geometry Ⅰ
 担当教員:上野 慶介 (Keisuke Ueno)
 担当教員の所属:理学部数理科学科
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:数理科学科  科目区分:選択科目 
【授業の目的】
2次元,3次元ユークリッド空間内の曲線のもつ微分幾何学的な性質を,線形代数や微分積分,および位相空間論で学んだ手法を用いて考察する.

【授業の到達目標】
平面曲線と空間曲線に対して,曲率や捩率などの量を計算することができ,さらにそれらのもつ意味を理解できるようになる.

【授業概要(キーワード)】
正則な曲線,弧長径数,曲率,捩率,フルネ・セレの公式,等長変換群,閉曲線,等周不等式.

【科目の位置付け】
この授業は理学部ディプロマ・ポリシー「今まで学んできた論理的な議論を理解して,前提条件から演繹的に結論を導く事が出来る」に関連する.

【授業計画】
・授業の方法
板書による講義を行う.
・日程
主に次の事柄について解説する.
第1回 準備
第2回 平面曲線
第3回 正則曲線
第4回 曲率・1
第5回 曲率・2
第6回 曲線の性質
第7回 基本定理
第8回 説明と試験
第9回 空間曲線
第10回 フルネ・セレの公式・1
第11回 フルネ・セレの公式・2
第12回 空間曲線の性質
第13回 閉曲線
第14回 等周不等式
第15回 説明と試験

【学習の方法】
・受講のあり方
以前に紹介した定理や例を引用することがあるのでノートをきちんと取ること.
・授業時間外学習へのアドバイス
計算しさえすればわかるところは説明しないで省くことがある.講義後ノートを見直し,補っておくこと.また,2年生で習った内容を引用するので,わからない点は調べておくこと.

【成績の評価】
・基準
曲率・捩率など曲線の具体的な幾何学量が計算できること.それらの性質を理解していること.
・方法
中間試験と期末試験を行いその結果で評価する.比率は中間試験5割,期末試験5割である.正当な理由なく試験を1度でも受けない人は履修放棄と考える.

【テキスト・参考書】
テキストは使用しない.

参考書 小林昭七「曲線と曲面の微分幾何(改訂版)」(裳華房).
梅原雅顕・山田光太郎「曲線と曲面」(裳華房).
西川青季「幾何学」(朝倉書店).
中内伸光「じっくり学ぶ曲線と曲面 ― 微分幾何学初歩」(共立出版)

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