機器分析
 Instrumental Analysis in Chemistry
 担当教員:並河 英紀(NABIKA Hideki)
 担当教員の所属:理学部物質生命化学科
 開講学年:3年(平成26年度以前入学者)   開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:物質生命化学科  科目区分:必修科目 
【授業の目的】
機器分析は研究を進める上で必要なツールである。しかし、単なるツールとしてだけ捉えてしまうと、大切な情報を見落とし誤りをおかしてしまう事がある。本講義では、種々の機器分析法について原理から応用までを深く理解し、今後の研究活動を適切に行うための基礎知識を身につける。

【授業の到達目標】
機器分析の原理を理解すると共に、得たい情報に対して適切な分析機器が選択できるようになる。また、得られた分析情報に対する正しい解析・理解ができるようになることを目標とする。

【授業概要(キーワード)】
機器分析、測定原理、装置原理

【科目の位置付け】
この講義は、自然科学的研究を行う上で必要不可欠な機器分析における基本的な知識・原理を修得することで自然科学における基本的な知識を修得するための講義であるとともに(理学部ディプロマポリシー1より)、化学専門分野における知識を習得することを目的とする基礎的教育である(理学部カリキュラムポリシー2より)。

【授業計画】
・授業の方法
指定の教科書および配布資料に基づいて講義します。また、演習などを適宜交えて理解を深めます。
・日程
教科書および配布資料に基づいて、主に以下に示すスケジュールで行います。講義及び演習等の進行等により必要に応じて調整します。
第1回目 ガイダンスとイントロダクション
第2-3回目 分光分析(可視吸収、紫外可視分光、蛍光分光)
第4回目 分光分析(赤外分光、ラマン分光)
第5回目 分光分析(原子吸光、発光分析)
第6回目 分光分析(X線分光、電子分光分析)
第7回目 分光分析(NMR、ESR)
第8回目 質量分析
第9回目 演習(1)
第10回目 演習(2)
第11回目 電位差分析
第12回目 クロマトグラフィー分析
第13回目 熱分析
第14回目 試験
第15回目 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
分析機器から得られるデータを理解するうえでは、装置の原理を理解することが非常に重要です。本講義では装置の原理に関する説明もしますの
で、その点を意識して受講すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
教科書の該当箇所を軽く目を通しておくだけで当日の理解度は大きく向上します。事前の教科書チェックを強く勧めます。また、予習と同じよう
に、教科書・講義ノートを見直すことが大切です。分からない点があれば早めに質問に来てください。

【成績の評価】
・基準
各種分析機器の原理に対する理解度、得たい情報に対して正しい分析機器が選択できるか、得られたデータに対して適切な解析ができるか、を合格の基準とします。
・方法
平常点30点+期末テスト70点=100点満点とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:機器分析(3訂版)(田中誠之・飯田芳男著、裳華房)
参考書:基礎物理化学 下巻、W. J. Moore著;細谷治夫・湯田坂雅子 訳、 東京化学同人

【その他】
・学生へのメッセージ
分析機器や情報処理システムの機能向上に伴い、今では分析機器の原理や中身を理解していなくともデータを得ることが出来ます。ただ、そのデータが意味するところを正しくかつ最大限に理解するためには、分析の原理を理解することが非常に重要となります。是非とも機器分析の原理から理解することを目指してください。
・オフィス・アワー
何かあれば随時連絡をしてください。e-mail: nabika@sci.kj.yamagata-u.ac.jp

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