【授業の目的】
授業概要: 機能性高分子の発展のためには、精密な分子設計とそれを実現する合成技術とともに、その高分子のポテンシャルを十分に発揮できる分子組織構造の構築手法が不可欠である。本講義では、機能性高分子(液晶性高分子、光機能性高分子、高分子半導体やブロック共重合体等)の薄膜の自己集合構造と表面・界面を利用したその配向手法を紹介し、高分子の分子階層的な組織構造制御と機能の向上について議論したい。分光学的手法およびX線散乱手法を用いた高分子薄膜の分子配向評価手法も合わせて学ぶ。
【授業の到達目標】
精密な分子設計に基づく高分子の合成技術を身につける。 高分子薄膜中の分子組織構造を階層的に評価することが出来る。 種々の高分子デバイスに適した分子配向構造を構築する事が出来る。 自己集合や自己組織化の基本的概念を理解し設計する事が出来る。
【授業概要(キーワード)】
機能性高分子、液晶、光機能、分子配向、表面・界面、高分子薄膜、超薄膜
【科目の位置付け】
高分子合成、配向技術、解析手法における基本的な知識を修得し、自己の中に体系化することにより、幅広い視野と探究心を身につけることを目的とする。(理学部ディプロマ・ポリシー)
【授業計画】
・授業の方法
講義
・日程
日程
第1回~3回 1) 分子配向手法・薄膜の構造解析手法の概説 第4回~6回 2) 機能性高分子の自己集合構造と分子配向制御 第7回~10回 3) ミクロ相分離構造の配向制御 第11回~13回 4) 高分子配向制御における薄膜表面の役割 第14~15回 総合討論
【学習の方法】
・受講のあり方
有機化学、物理化学、高分子化学などこれまで学んできた内容を十分に復習し、講義に望んでください。
・授業時間外学習へのアドバイス
機能高分子材料は化学だけでなく物理、生物など多様な領域を応用します。他分野の内容にも興味をもって望んでください。
【成績の評価】
・基準
・精密な高分子を設計しその合成ルートを設計できる。 ・機能に基づいた階層構造を設計し構築できる。 ・階層構造に基づいた新概念のデバイスを設計構築できる。 上記の3項目を合格の基準とする
・方法
レポートにより100点で評価する
【テキスト・参考書】
参考書 自己組織化と機能材料、高分子学会 編集 シリーズ名 最先端材料システムOne Point 全10巻 【3】巻 ISBN 978-4-320-04427-2
精密重合I:ラジカル重合 高分子学会 編集・上垣外 正己・佐藤 浩太郎著 シリーズ名 高分子基礎科学One Point 全10巻 【1】巻 ISBN 978-4-320-04435-7
【その他】
・学生へのメッセージ
高分子ならではの階層構造化技術、およびその階層構造に特異的な機能について理解することが重要です。
・オフィス・アワー
講義時に連絡する。
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