発生生物学
 Developmental Biology
 担当教員:渡邉 明彦(WATANABE Akihiko)
 担当教員の所属:理学部理学科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:生物学科  科目区分:必修科目 
【授業の目的】
動物の発生とその分子メカニズム
すべての生物は、その形態、組織・器官の機能、あるいは個体としての営み、さらには集団としての行動を、根本的には、4種類のヌクレオチドのポリマーである核酸に含まれる情報によって支配されているが、その現われ方は実に多様である。生命現象は、それがどのようなレベルであるにしても、普遍的な側面と多様な側面をもっている。発生現象にしても、受精卵から個体が形成されるまでの過程は、基本的には統一的な規則性に支配されているといえるが、その表現は生物の種類によって異なっている。
本授業では、脊椎動物を中心として、受精に始まる初期発生過程とそれに引き続いて起こる器官形成において起こる基礎的な発生現象を理解することを目的とする。

【授業の到達目標】
1. 生物学科卒業生として発生現象の基礎が理解できることを目標とする。
2. 選択科目として開講している生殖、発生関係の授業を理解できるための基礎的内容を含む。

【科目の位置付け】
この科目は、発生生物学の専門課程を体系的に身につけるために必要な基礎知識を習得する(生物学科カリキュラムポリシーに準拠)。

【授業計画】
・授業の方法
講義による授業である。
・日程
第1回. イントロダクション
第2,3回. 両生類の初期発生
第4,5回. 鳥類、ほ乳類の初期発生
第6,7回. 中枢神経系の発生
第8,9回. モルフォゲン説
第10,11回.四肢の発生
第12,13回.組織(細胞)間相互作用
第14回.精子ー卵相互作用
第15回.精子ー卵相互作用、試験

【学習の方法】
・受講のあり方
断片的な知識としてではなく、発生現象を1連のストーリーとして理解することを望む。必ずノートしながら受講すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
基礎生物学Iの復習をして授業に臨むこと。参考書等で予習しておくことが望ましい。受講後、ノートに目を通し、理解が不十分な内容については教科書等で理解を深めることを望む。

【成績の評価】
・基準
以下の方法で発生現象の基礎の理解度を多角的に評価する。
試験の成績を主な評価基準とする。毎回出席することを前提に授業への取り組みを評価する。また、授業に関連するテーマでリポートを課し、その内容を評価の対象とする。
・方法
標準点 5点
リポート 5点
試験 90点

【テキスト・参考書】
適宜資料を配布する。
テキスト:ウィルト 発生生物学 東京科学同人
参考書:エッセンシャル発生生物学改訂第2版 羊土社
参考書:「発生生物学」(浅島 誠 編著 朝倉書店)

【その他】
・学生へのメッセージ
授業で学んだ知識を咀嚼して、自分の言葉で説明できるようになることを目標にして取り組んでください。
・オフィス・アワー
木曜日17:00-18:00

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