動物系統分類学
 Animal Taxonomy and Phylogeny
 担当教員:玉手英利(TAMATE Hidtoshi)
 担当教員の所属:学術研究院
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:生物学科  科目区分:必修科目 
【授業の目的】
動物系統分類学の基礎的な論理と方法について解説する。また、近年の分子系統解析の成果に基づく新しい分類体系について概観するとともに、節足動物を中心に主要動物門の標本観察を通して、動物の多様性と共通性について学習する。

【授業の到達目標】
目標1 動物系統分類学の基本概念と手法に関する基礎的知識を理解して説明できるようになる。
目標2 DNA配列の比較により推定された系統関係に基づく分類体系を理解して説明できるようになる。
目標3 主要動物門の形態的特徴を理解して説明できるようになる。

【授業概要(キーワード)】
分類、系統、進化、動物、学名、和名、リンネ式階層分類体系、分子系統解析、系統樹、分類体系、解剖、生物多様性

【科目の位置付け】
理学部学生便覧生物学科別表4-2 項目C
2年次前期の動物分類学実習と関連づけて学習してください。

【授業計画】
・授業の方法
パワーポイント併用。グループにわかれた演習と標本観察もおこないます。
・日程
5月中旬を予定。詳細は掲示する。
1) なぜ分類するのか?
2) 分類学の基本概念と手法
3) カミナルキュルスの分類(グループ演習)
4) 分子データに基づく分類(グループ演習)
5) 多細胞動物の系統に関する最近の話題
6) 海綿動物、刺胞動物、有櫛動物
7) 扁形動物
8) 環形動物
9) 軟体動物
10) 節足動物
11) その他の前口動物
12) 棘皮動物
13) 脊索動物
14) 土壌動物を分類する(グループ演習)
15) 未解決の課題

【学習の方法】
・受講のあり方
講義中に生じた疑問点は、講義期間中に解決できるように質問してもらいたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習・復習については、各回における関連事項について下記の参考書等で内容を確認することをお勧めする。

【成績の評価】
・基準
レポートで示された理解度により評価する。
・方法
レポートによって知識の定着および理解度を評価する。

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しないが、下記参考書を参照してもらいたい。資料は適宜配布する。
馬渡峻輔(1994)『動物分類学の論理 多様性を認識する方法』東京大学出版会
馬渡峻輔(2006)『動物分類学30講(図説生物学30講 動物編2)』朝倉書店
岩槻邦男・馬渡峻輔 監修『バイオディバーシティ・シリーズ 全7巻』裳華房

【その他】
・学生へのメッセージ
分類学は、純粋な発見の科学として大変魅力的な学問分野であると思います。また、どのような生物学分野の研究を行う場合でも、分類学はその理論的基礎を提供するという意味で重要です。できるだけ分かりやすく、興味を持ってもらえるように講義しますので、積極的な参加を期待しています。

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