植物分類学実習
 Laboratory and Field Course of Plant Taxonomy
 担当教員:横山 潤(YOKOYAMA Jun)
 担当教員の所属:理学部生物学科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:実習
 開講対象:生物学科  科目区分:選択必修科目 
【授業の目的】
維管束植物を対象として、自然界における生活様式を観察し、形態観察・分類・同定の基礎を学ぶ。生物学の専門諸分野を専攻する前段階として、基本となる生物の形態観察と分類・同定の要領を実験実習を通して学習する。単に生物の名前を覚えるのではなく、実際に野外で生物を採集して、分類・同定の根拠となる特徴を把握する。その特徴を図鑑類などの資料に合わせて同定し、分類の基本作業を体験する。植物の形態観察に適した観察法、試料調整法などを経験しながら、生物学実験の基本技術も学ぶ。

【授業の到達目標】
1) 証拠となるスケッチと標本作製を通して、植物の形態的特徴が的確に観察できるようになる。
2) 形態的特徴の観察結果に基づいて植物の同定が行なえるようになる。

【授業概要(キーワード)】
植物、分類、形質、同定、標本、観察結果の記録

【科目の位置付け】
植物の形態的特徴に関する知識を習得し、識別能力を養う(理学部カリキュラムポリシー2)。

【授業計画】
・授業の方法
8月に実施する(日程の詳細は後日連絡します)。本年度は学内および山形県内(西川町)を実習地とする予定。学内での観察実習と2泊3日の合宿形式の野外実習を組み合わせて行う。
・日程
植物の構造の観察(実験室で実施)
第1日 花の構造の観察
第2日 果実・葉の構造の観察
合宿形式実習(西川町(予定)で実施)
第1日 現地集合・実習準備・植物採集と標本作製・分類同定
第2日 植物の生態観察と野外での同定実習
第3日 午前:植物の各器官の観察・データ整理

【学習の方法】
・受講のあり方
教員及びTA、さらに利用施設の方々の注意、アドバイスをよく聴くこと。特に野外の実習では体調管理と事故等に注意すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
ガイダンスで配布する資料を熟読し、その内容で不明な点を確認しておいて下さい。作成した標本と観察結果を通じて学習した内容を復習して下さい。

【成績の評価】
・基準
実習への参加状況、スケッチ、標本等の成果物作成の技術、植物の同定とその基準となった形態的特徴の把握の正確性を評価します。
・方法
実習での活動状況(60%)、スケッチ・標本等の成果物の内容(20%)、課題レポートの内容(20%)で評価します。

【テキスト・参考書】
指定教科書はありません。植物図鑑を持参すると理解が深まります。
1)ポーラ・ルダル(鈴木三男・田川裕美訳)「植物構造学入門」八坂書房 1997
2)ギフォード, E. M.・フォスター, A. S. (長谷部光泰他監訳)「維管束植物の形態と進化」文一総合出版 2002
3)邑田 仁・米倉浩司「高等植物分類表」北隆館 2009

【その他】
・学生へのメッセージ
開講前にガイダンスを行うので受講生は必ず出席すること。ガイダンスの日時・場所は事前に掲示します。動物分類学実習と重複履修はできないので注意すること。宿泊を伴う実習なので、履修登録期間に確実に登録しないと、参加できない場合があります。
・オフィス・アワー
研究室に在室している時間は随時

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