動物分類学実習
 Animal Taxonomy Training
 担当教員:武田哲(TAKEDA Satoshii)
 担当教員の所属:東北大学浅虫海洋生物学教育研究センター
 開講学年:2年  開講学期:前期又は後期  単位数:1単位  開講形態:実習
 開講対象:生物学科  科目区分:選択必修科目 
【授業の目的】
生物学の専門諸分野を学ぶ前段階として、基本となる動物の形態を実習を通じて学びます。各動物群を分類するための基本作業を経験します。その他、生物学実験に欠く事のできない基本技術も学びます。種名まではわからなくても、動物を一見して、どの分類群か認識できるようにすることがねらいです。

【授業の到達目標】
目標1 主要な分類群に属する海産動物のさまざまな種に実際に触れて、それぞれの分類群の基本的特徴を理解する。
目標2 顕微鏡を使用して、体のつくりを観察して、基本体制を理解する。
目標3 門、綱、目のレベルで分類ができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
分類 形態 生態 顕微鏡 解剖

【科目の位置付け】
学生便覧生物学科別表4-2に記載された学習・教育目標Bに対応。2年次後期に開講する動物系統分類学と関連づけて勉強してください。

【授業計画】
・授業の方法
生物の採集、外部形態の観察、解剖による内部構造の観察、スケッチ等による記録、図鑑等による同定、の5段階にわけて、実習をすすめます。
・日程
第1回 野外実習ガイダンス、第2回 節足動物の体制1
第3回 節足動物の体制2、第4回 軟体動物の体制1
第5回 軟体動物の体制2、第6回 尾索動物の体制1
第7回 頭索動物の体制2、第8回 刺胞動物の体制1
第9回 刺胞動物の体制2、第10回 棘皮動物の観察1
第11回 棘皮動物の観察2、第12回 環形動物の観察1
第13回 環形動物の観察2、第14回 浮遊動物の観察
第15回 底生動物の観察、 なお試料の入手状況により、実習内容の順序を変更することがあります。

【学習の方法】
・受講のあり方
生き物の生命を犠牲にしていることを心において、サンプルをていねいに観察してください。時間をかけると、いろいろなものが見えてきます。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習と復習いずれにおいても参考書を読んでください。

【成績の評価】
・基準
目標1はレポートで基本的特徴が正しく記載されていること、目標2はスケッチで基本的体制が誤りなく描画されていること、目標3は実習サンプルが少なくとも目のレベルまで同定されること 以上を目標達成の基準とします。
・方法
実習における観察・作業などの達成度(50%)と課題レポート(50%)

【テキスト・参考書】
指定教科書はありません。参考資料のプリントを配付します。参考書は1)水産無脊椎動物学入門、林勇夫著、恒星社厚生閣、2006年、2)無脊椎動物の多様性と系統、白山義久編、裳華房、2000年

【その他】
・学生へのメッセージ
解剖器具等を使用するので、常に周囲の安全に気を配り、怪我をしないように落ち着いて作業をしてください。実験材料の購入費用と学外実習の交通費(山形市から青森市までの移動)として、合わせて4万円程度の費用が自己負担となります。学外実習では、安全な場所で実習をおこないますが、怪我をしないように適切な服装や靴などを用意して参加してください。学外実習の場所として、青森県青森市にある東北大学附属浅虫海洋生物学教育センターを予定しています。日程は8月第1週の予定ですが、変更される場合もあるので掲示等に注意してください。青森市までの移動は、自家用車ではなく公共交通機関を使用してください。実習中は、数名が一部屋に泊まる合宿となります。現地集合で現地解散となります。
・オフィス・アワー
木曜日の12時から13時まで。

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