地球環境論述基礎Ⅰ
 Basic Literature Reading I
 担当教員:地球環境学科全教員
 担当教員の所属:理学部地球環境学科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:講義
 開講対象:地球環境学科  科目区分:必修科目 
【授業の目的】
理科系のさまざまな文章や科学論文の構成などの特徴を知ること,および効果的なプレゼンテーションの仕方について学ぶ。
理科系の文章の書き方を学びながら論理的な記述力を高めること,および文献講読や卒業研究などの発表能カ,討論などのコミュニケーションカを身につける。

【授業の到達目標】
(1) 科学論文の構成や文章表現は,文芸書などとは違っていくつかのルールがあるので,それを理解しレポートや卒業論文作成に活用できるようになること。
(2) 日常~科学的な様々な事象について詳しく観察し,グループ討論をしながら,科学的文章に表すことができるようになること。
(3) 地球環境学に関連する英文テキストの内容を学習し,基礎知識を身につける。

【授業概要(キーワード)】
科学技術論文,論文作成,文献講読,レポート作成,プレゼンテーション,KJ法

【科目の位置付け】
理学部のカリキュラム・ポリシー1、ディプロマ・ポリシー1に対応する科目である。地球環境学科の学習・教育目標の「(F)日本語による論理的記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力および国際的に通用するコミュニケーション能力を身につける。」の中の、「(F-1)論理的な記述力,口頭発表能力,討論などのコミュニケーション」に深く関与する。
地球環境文献講読や卒業研究につながるための基礎的な文献読解力,理科系作文術を磨く。

【授業計画】
・授業の方法
目標の(1)については,「理科系の作文技術」をテキストにして,各章の内容を要約したり例文を解読する。
(2)については,日常~科学的な事象を題材にして、グループ討論により、問題点の発掘、多角的な観察などを行い、KJ法によってとりまとめ、プレゼンテーションとレポートにまとめる。
(3)については,地球環境学に関連する基礎的な英文テキストを読み,内容を理解し,和訳のポイントを解説する。そして3年生が発表する「地球環境文献講読I」を聞き(3回程度),内容をミニッツペーパーにまとめて提出する。
なお、方法および日程には授業時間外学習が含まれる。
・日程
第1回目 ガイダンス                      第9回目 「理科系の作文」まとめ、「地球科学英語」の読解
第2回目 KJ法についての演習、グループ討論           第10回目 科学的表現力を磨く
第3回目 KJ法についての発表会                 第11回目 科学的表現力を磨く
第4回目 「理科系の作文」まとめ、「地球科学英語」の読解      第12回目 ED講習(日程変更有り)
第5回目 「理科系の作文」まとめ、「地球科学英語」の読解      第13回目 文献講読の聴講(日程変更有り)
第6回目 理科系の作文」まとめ、「地球科学英語」の読解       第14回目 文献講読の聴講(日程変更有り)
第7回目 「理科系の作文」まとめ、「地球科学英語」の読解      第15目目 大学院生中間発表の聴講(日程変更有り)
第8回目 「理科系の作文」まとめ、「地球科学英語」の読解
※AED講習、文献講読の聴講、大学院生中間発表の聴講の日程については事前に連絡する。

【学習の方法】
・受講のあり方
テキスト「理科系の作文技術」は全員が購入し本文に線などを引くなどして使いこなす。文献講読の聴講では所定の用紙にまとめを記入し,授業終了時に担当教員に提出する。
・授業時間外学習へのアドバイス
「理科系の作文技術」の要約と英文テキストの和訳は予め範囲を指定して割り振る。担当者は指定された期日までにMSWordにまとめて、授業で発表する。聴講者は授業の時にまとめたものを持ってきて添削する。これらの受講ノートは最後に提出する。
「理科系の作文技術」はレポートを書くとき,あるいは卒業論文をまとめるときなどに読み返し,十分に活用すること。

【成績の評価】
・基準
目標の(1)については, 提出された受講ノートによって,各章の要約が簡潔に網羅されているか,授業中の注意点などがメモされているかなどを判断する。(2)については,観察した事象について的確に文章表現されているかを判断する。(3)文献講読聴講のまとめが整理よく書かれているか,和訳が適切か,またその添削が丁寧に行われているかについて評価する。さらに,英語についての小テストを行うことがある。
・方法
①「理科系の作文技術」についての要約と②科学的観察法と文章表現のレポートについて合わせて50%,③「地球環境文献講読I」の聴講カードと④英文和訳レポート(+小テスト)で合わせて50%で評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト: 木下是雄著「理科系の作文技術」(中公新書)
理系の文章作成,科学論文の書き方についての本は多数あるので,授業で紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
「地球環境文献講読I」の英文テキストは一般地球科学の入門書である。3年生で英文テキストを読むには日本語の地球科学,地球環境学に関する入門書程度の予備知識がないと読みこなせないので,2年生のうちに「推薦図書リスト」から数冊以上選んで読んでおくこと。
毎週,予習をして授業に臨む必要がある。また,文献講読の聴講では,入室が遅れないように注意すること。
連絡先:中島 和夫 (NAKASHIMA Kazuo)

30500760-2017-03-35190