野外巡検
 Field Excursion
 担当教員:地球環境学科全教員
 担当教員の所属:理学部
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:4単位  開講形態:講義・実習
 開講対象:地球環境学科  科目区分:選択科目 
【授業の目的】
国内外のフィールドにおいて1週間程度の野外巡検を行い、野外における地球環境学の調査研究を行う上で必要な各種の調査技術の基本事項について学習する。本年度は、岩田・中島が引率し、アメリカ西海岸で調査・観察を行う予定である。
山形では見られない地質や地形・環境などの見学を通して広い視野での地球観を養う。文献による学習と巡検により多様な野外調査の方法を習得する。また、文献調査・巡検のまとめをすることに計画的に調査を進めてまとめる能力と調査結果を総合的に解析する力を養う。

【授業の到達目標】
(1) 事前文献調査によって、実習地に関する知識をまとめられるようになる。
(2) 団体行動の規律・秩序とチームワークを保った実習ができるようになる。
(3) 遠隔地での野外実習を通して、遠征調査活動の基本を身につける。
(4) 観察した事項をより深く理解し、レポートにまとめる能力を身につける。

【授業概要(キーワード)】
国立公園,ジオサイト

【科目の位置付け】
理学部DPの2「理学についての深い知識を習得し、自己の中に体系化することにより、幅広い視野と探究心を持つ」、理学部CPの2「専門分野における知識の修得を目的に、高等学校教育から基盤教育への接続に留意した理学分野の基礎的教育を実施し、その上に講義、実験、演習を中心とした専門教育を体系的に行う」、および地球環境学科の学習・教育目標「I 多様な野外調査方法の修得と調査結果の総合的解析」と「H 与えられた制約条件の下で計画的に作業・研究を進め、まとめる能力」に関与する。
1年次の「野外調査法」、2年次の「野外実習I」「野外実習II」の履修を前提とし、3年次の「野外実習III」の履修も含めて野外調査の技能をさらに高めるものである。

【授業計画】
・授業の方法
事前説明会、巡検案内書作成、事前学習会、現地での実習、事後報告会、レポート作成を主たる柱とする。分担箇所を班ごとに調べた結果を巡検案内書としてまとめ、学習会及び現地での実習で使用する。現地での実習は9月を予定している。貸し切りバスなどを用いて見学地を巡る。現地でも担当の班に説明を求める。また、各人が現地での観察をしっかりと行う必要がある。野外巡検後,調査結果をまとめ班ごとに発表する。また実習全体のまとめを各人が行いレポートとして提出する。
・日程
○事前説明会を行う。
○事前調査発表会・巡検案内書作成(授業4回分に相当)。
○現地での実習(授業22回分に相当)。
○事後報告会(授業2回分に相当)。

【学習の方法】
・受講のあり方
事前説明会、事前学習会、事後報告会には必ず参加すること。班ごとに発表・報告を行う予定なので、提示される参考文献を参考にしながら協力して行うこと。巡検案内書の作成に関しても同様である。現地では、教員の説明や指示をよく聞き、安全かつ団体行動を乱さないように行動すること。レポートは、案内書を踏まえ、現地で観察したことを、A4にして10~20ページ程度の長さで適切にまとめること。
・授業時間外学習へのアドバイス
必要な提出物は早めに作成し、期限を守って提出すること。事前調査は早めに始めること。巡検案内書は担当箇所以外の部分も良く読んで理解しておくこと。
巡検中に野帳を毎日まとめておくこと。野外巡検終了後の報告会やレポート作成の際に、野帳に記載された情報が必要となります。

【成績の評価】
・基準
遠隔地での野外実習を通して、事前文献調査によって、実習地に関する知識をまとめ、現地では適切に観察・まとめを行い、観察した事項をより深く理解し、レポートにまとめる能力を適切に身につけること、また、その際に、遠征調査活動の基本を身につけ、団体行動の規律・秩序とチームワークを保った調査活動が適切にできるようになることが合格の基準です。
・方法
巡検案内書(及び事前報告会発表)の完成度を20%、現地調査中の観察と観察事項のまとめを40%、レポート(及び事後報告会発表)を40%で評価する。目標の(1)が20%、(2)と(3)で40%、(4)が40 %である。

【テキスト・参考書】
巡検案内書を作成する。参考書は適宜知らせる。

【その他】
・学生へのメッセージ
遠隔地であるため,現地までおよび現地での行動には特に注意を払うこと。事前に何回か説明・学習会を開くので必ず出席すること。
・オフィス・アワー
授業や出張のない時はいつでも可。

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