数学科教育法A
 Teaching methods of mathematics A
 担当教員:冨士 直志(FUJI Naoshi)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:全学科  科目区分:教職科目 
【授業の目的】
現在の子ども達の状況と、学習指導要領から見た教育の動向を理解し、高等学校数学の指導法について実践を通して学習する。

【授業の到達目標】
(1)現在の子どもたちの学力状況と課題について理解できるようになる。
(2)学習指導要領の変遷及び改訂学習指導要領の要点を通して目指すべき教育の方向性を理解できるようになる。
(3)高等学校数学の内容での授業参観や模擬授業を通して、学習指導の基本を身につける。

【授業概要(キーワード)】
学力調査、高等学校学習指導要領、観点別評価、模擬授業と合評

【科目の位置付け】
この授業は、高等学校の内容を中心に、自主的判断能力のある教員となるための基礎となる事項を学ぶことを目的としている。教育実習や他の授業科目の学習を通して、信頼される教師としての資質を身につけて欲しい。

【授業計画】
・授業の方法
学力の状況や学習指導要領に関する学習では、講義が中心となるが、高等学校数学の内容での学習指導案作成や模擬授業では、演習や実演などの実践的な活動を行う。
・日程
授業計画(日程)予定は以下の通りであるが、進度やその時の教育施設の動向等で変更することもありうる。
第1回目 4月12日(水) 教師となるためには
第2回目 4月19日(水) 子どもたちの学力の状況と課題
第3回目 4月26日(水) 学習指導要領とはなにか
第4回目 5月10日(水) 学習指導要領の変遷と評価の観点
第5回目 5月17日(水) 現行高等学校学習指導要領の要点
第6回目 5月24日(水) 高等学校学習指導要領数学科の要点と実際
第7回目 5月31日(水) 高等学校数学Ⅰの内容の指導について
第8回目 6月7日(水) 学習指導案の作成その1
第9回目 6月14日(水) 学習指導案の作成その2
第10回目 6月21日(水) 高等学校数学Ⅰ(2次関数)の内容と模擬授業その1
第11回目 6月28日(水) 高等学校数学Ⅰ(2次関数)の模擬授業その2
第12回目 7月5日(水) 高等学校数学Ⅰ(三角比)の内容と模擬授業その1
第13回目 7月12日(水) 高等学校数学Ⅰ(三角比)の模擬授業その2
第14回目 7月19日(水) 高等学校数学の授業参観
第15回目 7月26日(水) 単位認定テスト及びその解答例

【学習の方法】
・受講のあり方
(1)授業ではプリントを配布することが多いので、それに書き込むなどして要点を理解する。
(2)演習や実演では、各自が創意と工夫を凝らして実践して欲しい。
・授業時間外学習へのアドバイス
将来、教壇に立った時、しっかりした信念・理念のもとで学習指導・生徒指導ができるためには、日頃から教育に関し考察する態度が大事。授業には「教員になる」自覚を持って出席して欲しいし、授業外では教育に関する動向把握と、それについて自分なりに考察することに努めて欲しい。

【成績の評価】
・基準
(1)子どもたちの学力に関する諸問題について基本的な概念や用語を正しく理解していることを合格の基準とする。
(2)学習指導要領の基礎的な事項について適切に説明できることを合格の基準とする。
(3)模擬授業に積極的かつ能動的に参画し、学習指導案の作成など学習指導の基本について実践できることを合格の基準とする。
・方法
提出物や演習についての評価を35%程度、試験の点数を65%程度として評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:高等学校学習指導要領「数学編」(文部科学省)、高等学校学習指導要領解説「総則編」(文部科学省)

【その他】
・学生へのメッセージ
受講者は全員、高等学校数学科の教員を目指しているという前提のもと、それに必要な内容をとりあげていきたい。ただ、深く扱うまでには至らないので、その他の科目等の学習を通して掘り下げていって欲しい。

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