早期医学・医療体験学習
 Early Medical Exposure
 担当教員:中根 正樹(NAKANE Masaki), 屋代 祥典(YASHIRO Yoshinori), 小林 忠宏(KOBAYASHI Tadahiro), 川前 金幸(KAWAMAE Kaneyuki)
 担当教員の所属:医学部
 開講学年:1年  開講学期:集中  単位数:1単位  開講形態:実習
 開講対象:医学科  科目区分:医学基礎教育・必修  
【授業の目的】
救急車に同乗して患者搬送の現場を見学することで、救急患者および家族の状況を理解する。
あわせて医療の原点である救急医学の初歩を体験し、医学に対する関心を高める。

【授業の到達目標】
(1)救急車搭乗体験の場で救急患者の観察や処置等を見学することで、医学への情熱を高められる
(2)プレホスピタルケア(病院前救護活動)を通して、救急医療システムを理解し説明できる
(3)患者、救急隊員、医療従事者の連携について説明できる
(4)救急現場でも平常心を保てる心構えを養い、今後の学習に役立てることができる

【授業概要(キーワード)】
救急車搭乗体験、救急隊員、プレホスピタルケア、災害医療、トリアージ

【科目の位置付け】
この講義は病院前救急医療を見学することにより、医学に臨む意欲の向上を図るものである。
心肺蘇生法(BLS)やAEDについて事前学習しておくことが望ましい。

【授業計画】
・授業の方法
ガイダンス: 救急搬送の現状、救急車同乗にあたっての注意点や最新の心肺蘇生法について学習するとともに、第一線の医師、救急救命士による講演を受講する。心肺蘇生実習により一市民としての衛生常識を向上し、医学を学ぶ上での基礎的知識・態度を身につける。
救急車搭乗実習:急病、事故、災害等による救急患者搬送の実態を直接体験し、早期医療の重要性を学ぶ。患者および家族の立場から、救急医療の望ましい在り方を考える。場所は山形市と近隣の消防署5ヶ所で、各所につき2名のグループで実習を行う。
報告発表会:実習終了後に、口頭発表により体験を共有し意見交換を行う。
さらに、医学部の防災訓練日に合わせて災害医療や外傷救急対応についての講義、実習ならびにトリアージ訓練を行う。
・日程
【期間】8月28日(月)から9月28日(金)まで
ガイダンス:8月28日(月)、救急車搭乗実習:8月29日(火)から9月21日(木)、報告発表会:9月22日(金)
【場所】
ガイダンス、報告発表会:医学部大講義室ほか
救急車搭乗実習:山形市消防署本署・東出張所・西崎出張所、上山市消防署、天童市消防署
※防災訓練・トリアージ訓練の日程等については後日連絡する(夏季休業前に事前説明会を行う)

【学習の方法】
・受講のあり方
講義の内容を理解しながらノートに記録し、実習時に活用する。
実習では幅広い視野で救急患者の観察、処置などを見学する。
※実習中は外出不可。昼食は必ず持参すること。
・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
事前に定められた評価基準に基づいて評価する
・方法
ガイダンス、救急車搭乗実習及び報告発表会への出席(事前説明会を含む)、話し合いの司会者、記録者、発表者、質問者に対する評価
救急隊からの評価
レポートの評価

【テキスト・参考書】
AHA 心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン2015
BLS ヘルスケアプロバイダー(ガイドライン2015準拠)

【その他】
・学生へのメッセージ
実習で知り得た個人情報の守秘義務を遵守すること。
身だしなみや言葉づかい、実習中の態度など、将来の医師としての自覚を持って臨むこと。
時間に遅れない、相手に不快感を与えないなど、社会の一員としてのルールを守ること。


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