【授業の目的】
人類遺伝学と医学 人類遺伝学の基礎的知識を習得するとともに医学の中における遺伝学の役割について、主に個人識別の観点から学ぶ。また、実習を通じて遺伝形質と遺伝子との関係や、遺伝子検査の基礎理論を理解する。
【授業の到達目標】
血液型、アルコール代謝系酵素の多型、人獣鑑別、指紋等に関する講義と実習により遺伝子のメカニズムと解析の手法の基本的な内容を理解し述べることができる。
【授業概要(キーワード)】
ABO式血液型、Rh式血液型、ADH、ALDH、Short tandem repeat(STR)、指紋、系統樹
【科目の位置付け】
遺伝子は様々な遺伝情報を有するが、疾病や系統発生における遺伝情報ではなく、逆に遺伝情報から個人の発生について検討していく。
【授業計画】
・授業の方法
ABO式またはRh式血液型、アルコール代謝系酵素の多型の多型、DNAを用いた人獣鑑別、さらに指紋に関する講義と演習・実習・関連論文の購読を行う。実習は2組に分かれて進める。
・日程
11月16日(木)から12月21日(木)木曜日3・4校時に講義(4回)、木曜日5~8校時に実習(4回) 実習内容:口腔細胞からのDNA抽出、アルコール脱水素酵素(ADH2)とアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)およびABO式血液型遺伝子の判定、血球凝集反応法によるABO式血液型とRh式血液型の判定、肉サンプルの種同定、指紋採取と分類
【学習の方法】
・受講のあり方
遅刻、私語などは他の受講生の迷惑となるので慎むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
参考書・実習書に掲載した論文等を参考にし、遺伝に関する問題点について自分なりの疑問点を整理しておく。実習に関しては実習書を熟読し手順等を理解する。各自手順や必要な知識をノートなどにまとめておくと、円滑な実習ができる。
【成績の評価】
・基準
レポート・出席点などとする。
・方法
出席、レポート等により総合的に判断する。
【テキスト・参考書】
Molecular Biology of the Gene (Fifth edition), Watson et al., CSHL Press 新人類遺伝学入門 梶井英治著 南山堂 DNAから見た日本人 斎藤成也著 ちくま新書
【その他】
・学生へのメッセージ
人類遺伝学の基礎として、遺伝子の構造と機能を学び、遺伝形質を用いた個人識別・DNA鑑定・遺伝性疾患について分子レベルで理解できるようにする。これらを通じて、遺伝性疾患の成因や予防についての理解を深め、将来各種の遺伝性疾患などを学ぶための基礎とする。
・オフィス・アワー
月~金曜日(除く祝日)9:00~17:00
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