生体防御学
 Microbiology and Immunology
 担当教員:本郷 誠治(HONGO Seiji),松嵜 葉子(MATSUZAKI Yoko),浅尾 裕信(ASAO Hironobu)
 担当教員の所属:医学部医学科
 開講学年:1・2年  開講学期:通年  単位数:9単位  開講形態:講義・実習
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修  
【授業の目的】
1.微生物(病原体)の性状と増殖機構
2.生体防御機構
微生物の構造と増殖機構を理解した上で,それに対する宿主の防御機構を理解する。

【授業の到達目標】
病原体の性状とそれに対する生体防御機構を説明できる。

【授業概要(キーワード)】
ウイルス,細菌,寄生虫,自然免疫,獲得免疫,アレルギー,自己免疫疾患

【科目の位置付け】
感染症や免疫学的疾患を理解するために、基礎医学として必要な微生物学や免疫学を学ぶ科目である。

【授業計画】
・授業の方法
I. 感染症学(1コマ=100分):
1.ウイルス学(構造、増殖、定量、遺伝学、病原性、感染免疫):28コマ
2.細菌学(構造、代謝、遺伝学、化学療法、感染論):29コマ
3.寄生虫学(総論、各論):6コマ
4.真菌学(総論、各論):2コマ
5.実習(赤血球凝集反応、ウイルスの増殖、細菌の培養と染色):12コマ

II. 免疫学:
1)免疫学総論 2)免疫担当細胞、リンパ組織
3)自然免疫と獲得免疫 4)抗体の構造と遺伝子、B細胞の発生、分化
5)液性免疫反応 6)T細胞受容体の構造と遺伝子
7)胸腺とT細胞分化 8)抗原提示機構
9)T細胞の抗原認識機構 10)細胞性免疫と感染防御免疫
11)腫瘍免疫と移植免疫 12)生殖免疫
13)免疫記憶と免疫寛容 14)アレルギー
15)免疫不全 16)自己免疫疾患
17)サイトカインと免疫制御 18)免疫学実習および演習
・日程
担当教官ページを参照

【学習の方法】
・受講のあり方
1.感染症に関する微生物と生体防御機構を確実に理解すること。
2.免疫のメカニズムを理解すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
以下に示した参考書を用いて予習する。
講義内容は総論が主であるので,以下の参考書で各論を自習する。

【成績の評価】
・基準
筆記試験,実習,レポートにより総合的に判断する。微生物の性状と増殖機構、および生体防御機構を理解し、説明できることが合格基準である。
・方法
試験は感染症学と免疫学で別々に行ない,両者に合格してはじめて生体防御学の単位が取得できる。

【テキスト・参考書】
I. 感染症学:
標準微生物学(医学書院), 微生物学(医学書院), 医科ウイルス学(南江堂), 戸田新細菌学(南山堂), 医科細菌学(南江堂), 図説人体寄生虫学(南山堂)

II. 免疫学:
生体防御学(Immunology)のページを参照

【その他】
・学生へのメッセージ
学生向けに出版されている教科書の多くは明解さに欠けており、これを独習するだけで、微生物学や免疫学の本質が理解できるとはとても思えない。講義や実習だけでそれができるとも思わないが、学習する際の交通整理の役目は果たしうると考える。講義・実習によって、興味をかきたて、さらに深く学習してくれることを切望する。

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