人体構造学(解剖Ⅱ)
 Anatomy
 担当教員:後藤 薫 (GOTO Kaoru),中野 知之 (NAKANO Tomoyuki),田中 俊昭 (TANAKA Toshiaki)

 担当教員の所属:医学部医学科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:12単位  開講形態:講義・実習
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修  
【授業の目的】
人体組織学、神経解剖学
解剖学は構造・形態の観点から人体の機能を理解することを目的とするものであると同時に、基礎・臨床を含めた医学全体を習得するためのイントロダクションであるという考えに基づき授業を進めたい。

【授業の到達目標】
1.人体を構築する様々な器官・組織について顕微鏡による観察を行い、正常な組織構造を図示し説明できる。
2.脳・脊髄の全体像と断面像を観察し、神経核群と伝導路および神経系全体の形成過程を図示し説明できる。
3.上記の観察により、構造と機能との相関関係について説明できる。
4.観察結果の詳細なスケッチおよび記述を行うことにより、略図と文章による表現力を養う。

【授業計画】
・授業の方法
講義(担当責任者、後藤 薫):組織学各論、神経解剖学
実習(担当責任者、中野 知之・田中 俊昭):標本の顕微鏡観察、脳解剖
・日程
毎週月曜日と木曜日の終日、講義ならびに実習を行う。随時、スケッチのチェックおよび口頭試問により到達度を確認する。

【学習の方法】
・受講のあり方
講義を受けることなしに十分な実習を行うことは不可能と考える。
・授業時間外学習へのアドバイス
効率の良い実習を行うためには、予め実習書を熟読しておくことが必要である。
毎回のスケッチを確実に行い、所見を記入すること。

【成績の評価】
・基準
出席、筆記試験、実習試験、口頭試問、およびスケッチの評価による。遅刻欠席は減点する。
・方法
総合的に判定するが、実習・スケッチが不良の者は不合格とする。

【テキスト・参考書】
1.組織学 標準組織学 各論(医学書院).
2.神経解剖学 マーティン神経解剖学(西村書店); 神経科学-脳の探求(西村書店); Martin: Neuroanatomy-text and atlas. McGraw-Hill; Bear,Connors,Paradiso: Neuroscience-Exploring The Brain. Lippincott Williams&Wilkins; Moore&Persaud:The Developing Human. Saunders.
組織学アトラス Kerr:Atlas of Functional Histology. Mosby; Young&Heath:Wheater's Functional Histology. Churchill&Livingstone.

【その他】
・学生へのメッセージ
少なくとも1冊は洋書の教科書で勉強することを薦めたい。日頃の学習態度により最後には大きな差が生じてくるので、最初の科目である解剖学の習得を通して専門課程に弾みをつけたい。スケッチに基づき所見を記載することは、物事を文章にまとめるよい機会であり、将来カルテや研究論文を書くための訓練の場であると心得たい。また実習は、己が観察したこと、学習したことを基に、同学年の仲間同士でお互いに教え合う場であると認識したい。教えることは習うことである。
授業計画は、自らの観察および学習のために多くの時間を設定してあり、己の学習意欲なしでは単位の修得は困難と考える。教科書の丸暗記による知識の獲得は不十分であり、自らの観察に基づくものでなければならない。故に、実習が不十分の者には単位は与えないので注意すること。準備するもの:色鉛筆、スケッチ用紙、スリッパ(実習室は土足禁止)
・オフィス・アワー
原則として、質問は実習時間中に随時受付ける。

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