機械工作実習
 Training in Machine Shop
 担当教員:機械システム工学科担当教員
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)機械システム工学分野
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:システム創成工学科  科目区分:専門科目・必修 
【授業の目的】
山形大学ものづくりセンターの設備を利用して,切削加工や溶接,鋳造法などを実習し,各種機械加工法の実際を学ぶ.併せて安全管理の意識を高める.
機械を知り,そして機械に興味を持つ最良の方法は,実機にふれ,自分で運転することである.本実習では,自分で工作体験をすることにより,機械工作法の基礎的技術を習得する.また,機械を支えている機械工学の各専門科目への興味を引き出すことである.

【授業の到達目標】
1)機械加工法を学び,基本的な工作機械を自ら操作できる。
2)ものとの触れあいを通じて機械技術者としての資質を磨き,試験片や簡単な実験装置などを自ら設計・製作できる基礎技術を身につける。
3)グループ活動や自主的行動を積極的に行うことができる.また,安全管理についての意識を高め,その要点を3つ以上説明できる。

【授業概要(キーワード)】
計測基礎理論と基本的な量の測定法,加工法,切削法,鋳造法,工作機械,溶接,安全管理.

【科目の位置付け】
この科目は,システム創成工学科の学習教育目標のうち,「A.工学の基礎力」,「B.専門分野の基礎力」,「D.リーダーシップ」,「E.グループ活動とコミュニケーション能力」を養成するための科目である.この授業で学んだ内容は設計・製図に関連する専門科目と深く連携している.

【授業計画】
・授業の方法
1回180分の講義及び演習を15週にわたり行う(予備週を含む).各班10名程度の全6班編成で実施する.第1週に,安全管理および計測技術の基礎について講義を受ける.第2週以降は,各部門を2週ずつ全6部門を実習する.実習内容は,機械工作の基礎に関する講義と実技実習から成る.各部門において実習後にレポートの提出を課す.
・日程
第1週:実習ガイダンス,安全管理,計測技術の基礎
第2~13週:以下の各部門を2週ずつ実施する.なお,順番は班によって異なる.
1. 測定・手仕上げ部門,2. 溶接部門,3. 鋳物部門,4. フライス部門,5. NCフライス部門,6. 旋盤部門.
第14~15週:予備週

【学習の方法】
・受講のあり方
実習開始の定刻前に集合し,安全に配慮して指示された服装に着替えて待機する.15分を超えて遅刻した場合は安全上,実習参加を認めない.
実習中は,説明を受けたことなど適宜メモを取りながら受講すること.
・授業時間外学習へのアドバイス
予習として,実習を受ける各部門について,工作実習テキストの当該ページを熟読しておくこと.
各部門ごとにレポート課題を課すので,それらに関して参考書などを利用しながら,速やかに報告書としてまとめること.
レポートは指示された期限内に必ず提出すること.レポートに不備があった場合は再提出を指示する.

【成績の評価】
・基準
第1週を含めて全部門を実習し,指示された期日までにレポートを提出すること.6部門全てのレポートが受理され合格した場合のみ,単位認定の対象とする.
評価内容はシステム創成工学科の学習教育目標Aの達成60%,学習教育目標Bの達成20%,学習教育目標DとEの達成20%である.
・方法
各部門ごとに提出されたレポートの内容を60点分に評価する(学習教育目標A).各部門ごとの実習実技の取り組み内容を40点分に評価する(学習教育目標B,D,E).以上を合計し,全部門の点数を平均して機械工作実習の成績とする.100点満点中60点以上の成績で単位を認定する.

【テキスト・参考書】
山形大学工学部機械システム工学科編,機械工作実習テキスト,山形大学生協(予価¥900).

【その他】
・学生へのメッセージ
正しい機械操作を習得し,安全に留意しつつ,ものづくりの楽しさを体験して欲しい.
1) 遅刻および無断欠席を厳しく禁じる.全部門を履修することによって単位が認定される.
2) 機械工作に適した服装,靴,髪型とすること.機械に巻き込まれると大事故につながる.
3) 設計製図科目および機械工作法との対応を意識して学ぶこと.
・オフィス・アワー
ものづくりセンターC棟事務室にて常時受け付ける.

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