フーリエ解析
 Fourier Analysis
 担当教員:有我 祐一(ARIGA Yuichi)
 担当教員の所属:理工学研究科
 開講学年:2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:応用生命システム工学科  科目区分:必修科目 
【授業の目的】
フーリエ解析は工学の分野において広範囲な応用がなされている.この講義では、フーリエ級数展開とフーリエ変換の基礎理論と,信号解析への応用(電気回路,画像処理など)について学ぶ.

【授業の到達目標】
1.基本的な周期関数のフーリエ級数展開ができるようになる.
2.基本的な非周期関数についてフーリエ変換を用いて解析できるようになる.
3.合成積(畳み込み積分)を理解し,使いこなせるようになる.
4.信号や事象を時間領域と周波数領域の両方で考察することができるようになる.

【授業概要(キーワード)】
フーリエ級数,複素フーリエ級数,周期関数,フーリエ変換,非周期関数,重ね合わせの理,合成積,偏微分方程式

【科目の位置付け】
信号処理,電気回路,制御工学など,多くの分野での基礎となる.本学科のシステム系の講義はもちろんのこと,生命系の講義においても,特に生体の計測や情報処理の分野では必須の知識である.システム系志望の学生だけでなく,生命系志望の学生も必ず身につけて貰いたい.

【授業計画】
・授業の方法
板書よる講義を中心に行う.講義の最後には演習(小テスト)を行う.
・日程
第1回:講義概要,基礎数学の復習(三角関数,微分,積分)
第2-4回:フーリエ級数展開の基礎
第5回:複素フーリエ級数
第6回:フーリエ級数の微分と積分
第7回:フーリエ級数の直交性と完全性
第8回:中間試験と解説
第9-11回:フーリエ変換の基礎
第12-14回:フーリエ変換による偏微分方程式の解法
第15回:期末試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
板書を基本とした講義なのでノートをしっかりとること.講義中の疑問はすぐ質問すること.
・授業時間外学習へのアドバイス
講義終了時に次回講義範囲を示すのでテキストに目を通しておくこと.疑問点をまとめておくと理解が早い.
多くの演習問題を講義中で取り上げるので,講義後に必ず自分で解き直して復習すること.特に小テストは,翌週の講義での答え合わせのあと,確実に自力で解けるまで復習すること.

【成績の評価】
・基準
小テスト10点,中間試験40点,期末試験50点の計100点で評価.60点以上で単位を認定.
・方法
毎講義ごとに課す小テストと2回の試験で評価する.中間試験では到達目標1),期末試験では到達目標2)および3)の到達度をみる問題を出題する.

【テキスト・参考書】
テキスト:
船越満明「キーポイント フーリエ解析」岩波書店
参考書:
松尾博「工学のためのフーリエ変換 : ラプラス変換、z変換をこえる」森北出版社
E. クライツィグ「技術者のための高等数学3 フーリエ解析と偏微分方程式」培風館

【その他】
・学生へのメッセージ
時間領域で表現された信号や事象を周波数領域で表現し分析する能力は技術者にとって必須です.確実に見につけてください.
システム数理を履修し習得している前提で講義を進めるので,そちらも頑張って履修してきてください.
・オフィス・アワー
随時応じます.

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