高分子熱・統計力学
 Thermal and Statistical Mechanics for Polymers
 担当教員:松葉 豪(MATSUBA Go)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)機能高分子工学分野
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:機能高分子工学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業の目的】
熱力学・統計力学の基礎から応用までを学ぶ
高分子の物理的な性質を学ぶ上で欠かせない、熱力学・統計力学についての理解を深める

【授業の到達目標】
高分子の重要な性質である熱力学的性質・統計力学的な性質について説明できる。
エントロピーやエンタルピー・自由エネルギーの概念を理解する
ボルツマン分布などの統計的な事象について理解する

【授業概要(キーワード)】
熱力学第一・第二法則、エントロピー、エンタルピー、ボルツマン分布、相転移

【科目の位置付け】
高分子の分子集団的な性質を理解するうえで欠かせない統計力学について基礎から学習する。

【授業計画】
・授業の方法
板書を中心として、講義を中心に行う。理解を助けるための演習を交える。
・日程
下記の日程ですすめる。
第1,2週.導入および1.温度と比熱
第3週 2.気体の性質、とくに分子運動論
第4週 3.熱力学の第一法則
第5週 4.熱力学の第二法則
第6週 5.自由エネルギーと熱力学的関数
第7週 中間試験とその解説
第8週 6.気体分子の分布確率 速度分布
第9週 6.気体分子の分布確率 場合の数
第10週 7.統計集団(小正準集団)
第11週 7..統計集団(正準集団、大正準集団)
第12週 8.量子統計の基礎
第13週 高分子と統計力学
第14週 演習問題とその解法
第15週 期末テストと解説
随時レポートを課します。

【学習の方法】
・受講のあり方
受講に当たっては、黒板を移すだけでなく原理を理解することに勤める。
※Webclassを導入する予定にしています。
・授業時間外学習へのアドバイス
高分子物理化学Iの知識をベースに行いますので、熱力学はそこから予習をしてください。
書いたノートは見直すように。概念が難しいのでしっかり復習をしてください。

【成績の評価】
・基準
レポート20点、中間テスト20点、期末テスト60点で、100点満点で評価し60点以上を合格とする。
・方法
シラバスにしたがい、レポートおよび試験で評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:ビジュアルアプローチ 熱・統計力学(為近和彦) 森北出版

参考書:新・工科系の物理学 工学基礎 熱力学・統計力学(堂寺知成) 数理工学社

【その他】
・学生へのメッセージ
高分子物性工学コースだけでなく光・電子材料および合成化学コースの学生にも理解できる形で進めたいと思っています。
熱力学、統計力学は物理の基礎をなす重要な科目です。出席は重視しますので、出席するようにしてください。
・オフィス・アワー
金曜日 10時~13時

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