信号処理(電気)
 Signal Processing
 担当教員:高野 勝美(TAKANO Katsumi)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)電気電子工学分野
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:電気電子工学科  科目区分:専門科目・選択 
【授業の目的】
アナログ信号処理と対比しながら,信号のディジタル化と演算処理,Z変換とシステムの伝達関数・フーリエ解析,サンプリング定理,高速フーリエ変換などのディジタル信号処理の基礎について学習する.
音声,画像,通信,医用,計測等の分野のシステムを実現する上での共通基礎技術であるディジタル信号処理を中心に学び,それを活用する上での基礎的な概念や理論を習得する.

【授業の到達目標】
○アナログ信号とディジタル信号及びその信号処理の概要を説明できる
○線形時不変システムとインパルス応答,たたみ込みによる計算ができる
○Z変換,システムの伝達関数,及び逆Z変換による演算を理解しその解析が行える
○離散時間フーリエ解析ができる ○高速フーリエ変換と窓関数が計算できる
○ディジタル信号処理の応用例について説明できる

【授業概要(キーワード)】
ディジタル信号処理,線形時不変システム,Z変換,逆Z変換,フーリエ解析,サンプリング定理,高速フーリエ変換.

【科目の位置付け】
電気電子工学科の学習・教育達成目標A~Dとの対応:B●

【授業計画】
・授業の方法
教科書の精読を中心に講義を進める。講義の理解を促進するため,レポート提出などによる演習も適宜行う.
・日程
第1週:講義概要,ディジタル信号処理とは/信号処理システム
第2-4週:線形時不変システム/システムの実現
第5-6週:Z変換/システムの伝達関数
第6-8週:逆Z変換/システムの周波数特性,中間試験
第9-10週:周波数解析とは/周期信号のフーリエ解析
第10-12週:非周期信号フーリエ解析/離散時間フーリエ変換の性質
第13-15週:サンプリング定理/高速フーリエ変換と窓関数,期末試験

【学習の方法】
・受講のあり方
テキストを購入し,本文に線を引くなどして活用する。
数学的基礎や専門科目(物理,電気・電子・通信・情報等)に関する知識とも密接に関連しているので,これまで学んだ科目の復習や関連付けをしながら予習・復習をする。
・授業時間外学習へのアドバイス
教科書を中心に予習し,専門用語を学ぶとともに,これまで学んだ関連する科目の履修内容を復習しておく.
ポケコンやパソコンなどを使って自分でプログラミングを行って演習をする。

【成績の評価】
・基準
科目の達成目標に記載の項目について試験・演習を行い,正しく理解していることを合格の基準ととする。
・方法
中間試験30点と期末試験50点と演習問題20点の合計100点満点で60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
教科書:貴家仁志,ディジタル信号処理,オーム社,2808円(2014)
参考書:貴家仁志,ディジタル信号処理のエッセンス,オーム社,2916円(2014);金城,尾知,例題で学ぶディジタル信号処理,コロナ社,2400円(1997);斉藤洋一,信号とシステム,コロナ社,3600円(2005);辻井重雄,ディジタル信号処理の基礎,コロナ社,4016円(1988);樋口龍雄,ディジタル信号処理の基礎,昭晃堂,3675円(1986)

【その他】
・学生へのメッセージ
情報信号の処理に不可欠なDSP技術の基礎となる学問です.高校数学を基礎とし,応用範囲の広い学問なので,信号を扱う産業および技術に携わる上で役立ちます.そういう目的意識を持つことが大切です.
(1)数学III,システム基礎の科目を履修しておくことが望ましい。応用につなげることを意識して学習すること。(2)全講義の70%以上出席すること。
・オフィス・アワー
講義で連絡します。

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