生体界面化学
 Biointerfacial chemistry
 担当教員:野々村 美宗(NONOMURA Yoshimune)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)バイオ化学工学分野
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:バイオ化学工学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業の目的】
物質や生体の表面/界面で起こる現象について物理化学的な観点から概説する。さらに、界面活性剤や両親媒性分子を用いた界面物性の制御法を解説し、医薬品・食品・化粧品への応用事例を学ぶ。

【授業の到達目標】
(a)界面張力・表面張力の起源とそれによって引き起こされる現象を理解することができる。(b)濡れ・乳化・分散・液晶形成などの界面現象とその支配因子を知ることができる。(c)生体内で起こる界面現象を理解できる。(d)食品・化粧品・医薬品の製剤開発への応用事例を知ることができる。

【授業概要(キーワード)】
界面エネルギー、界面活性剤、両親媒性高分子、エマルション、泡、コロイド、可溶化、微粒子、界面活性、吸着、濡れ

【科目の位置付け】
この授業は表面・界面で起こる現象を物理化学的な視点から理解し、医薬品、食品、化粧品、化学品など幅広い分野で活躍できるバイオ化学工学技術者・研究者としての知識を身につける。

【授業計画】
・授業の方法
教員からの一方通行の授業でなく、学生の発表・質疑応答によって授業を進めていく。
・日程
第1週 イントロダクション
第2週 表面張力と界面張力
第3週 濡れ
第4-6週 乳化と分散
第7-8週 ミセルと液晶
第9-11週 生体における界面現象
第12-14週 食品・化粧品・医薬品への応用
第15週 試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
パワーポイントで示される資料を基に内容を理解する。私語、食事、携帯電話の使用、遅刻など他の受講生の迷惑となる行為はしないこと。質問は随時受け付ける。
・授業時間外学習へのアドバイス
参考書などに目を通すこと。講義で取り上げた事例を復習すること。

【成績の評価】
・基準
界面張力・表面張力、さまざまな界面現象とその応用に関する基本的な概念や用語を正しく理解していること、また、食品・化粧品・医薬品の製剤開発の事例に応用できることを合格の基準とします。
・方法
期末テスト80点、レポート20点、平常点を適宜加算して評点とする。

【テキスト・参考書】
教科書 『化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学』 野々村美宗著 (フレグランスジャーナル社)

【その他】
・学生へのメッセージ
コロイド界面科学は食品、医薬品、化粧品だけでなく、電子材料でも用いられるナノ材料を開発する上で必須の学問である。また、さまざまな生命現象は細胞膜などの界面で起こっている。界面現象の特殊性を理解し、技術者として活躍するための基礎として欲しい。
・オフィス・アワー
毎週水曜日16:00~17:00 3号館3105号室

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