高分子物理化学
 Polymer Physical Chemistry
 担当教員:香田 智則(KODA Tomonori)
 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:システム創成工学科3年  科目区分:専門基礎科目・選択 
【授業の目的】
高分子材料物性の基礎としての物理化学
物理化学の重要事項の一つである統計力学の基礎を理解する。次に、細くて長くて柔らかい、という高分子鎖の特徴と、それにより現れる性質とその実験的測定方法を理解し、高分子物性研究の基礎とする。

【授業の到達目標】
(1)統計力学の基礎。(2)高分子の種々の平均分子量とその測定方法。(3)分子鎖の形態エントロピーとゴム弾性。(4)基礎物性測定の場としての高分子溶液の重要性と、溶液中での高分子鎖の形態。(5)複数の高分子のブレンドの相溶性。

【授業概要(キーワード)】
平均分子量、分子量分布、散乱、ガウス鎖、排除体積効果、ゴム弾性、希薄溶液、良溶媒、貧溶媒、Θ溶媒、高分子ブレンド

【科目の位置付け】
高分子物性理解の基礎

【授業計画】
・授業の方法

・日程
1 高分子の特徴とは
2 平均分子量と分子量分布
3 統計力学(等重率の原理とエントロピー)
4 統計力学(熱力学と自由エネルギー)
5 孤立1本鎖の形態(自由連結鎖、ガウス鎖)
6 ゴム弾性
7 ボルツマン因子と微視的状態
8 まとめと中間試験
9 状態和と自由エネルギー
9 統計力学(気液相平衡)
10 統計力学(2成分液体と相分離)
11 高分子希薄溶液(排除体積効果、良溶媒、Θ溶媒)
12 分子量測定法(浸透圧、光散乱、粘度)
13 高分子の粘弾性模型
15 期末試験とまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
疑問点は質問して直ぐに解決すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習は特に必要ない。
十分に復習し、不明な点は質問すること。

【成績の評価】
・基準
高分子の平均分子量と測定法、ゴム弾性、高分子溶液とブレンドの相平衡について、単なる公式の記憶ではなく、原理を感覚的に理解している。
・方法
中間試験と期末試験によるが、中間試験を事情で欠席しても単位取得可能なよう配慮する。

【テキスト・参考書】
適宜資料等をweb上で配付
参考書:
「高分子化学 第5版」村橋俊介、小高忠男、蒲池幹治、則末尚志 編、共立出版

【その他】
・学生へのメッセージ
ある事項を十分理解したかどうかは、友人や家族に説明出来るかどうかで確認できる(実際に説明しなくても、目の前に家族が居るつもりになって説明してみる)。

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