【授業の目的】
積雪環境と森林・樹木の生理・生態的応答関係を理解する。 雪国の森林・樹木に多大な影響を及ぼす積雪環境について理解を深め、雪と森林の相互作用について学ぶ。
【授業の到達目標】
積雪環境、冬芽による樹種同定、森林保護、森林保育、雪山サバイバルに関する野外実習を通じて、雪国の自然環境と森林・樹木の生理・生態的応答関係について総合的に学習する。
【授業概要(キーワード)】
積雪環境、樹種同定、樹木生理、森林生態、森林保護、森林保育
【授業計画】
・授業の方法
3月上旬の春休み期間中に、やまがたフィールド科学センター上名川演習林において、集中合宿・自炊方式で実施する。
・日程
以下の内容について2泊3日の日程で実施する。
1)積雪物理量および埋雪下の樹病の発生環境の把握(積雪深、雪質、雪密度、積雪硬度、雪粒度、雪温、積雪含水率、地温の測定および埋雪木の観察) 2)冬季の樹木の生理・生態の実態把握(森林内外の積雪状態の比較、埋雪下の土壌状態の観察、雪圧に対する樹木の生理・生態的応答の観測、埋雪木・雪上木の分布調査) 3)樹木の分類(冬芽による樹種の同定) 4)雪山サバイバル(カンジキ、クロスカントリースキーによる雪上移動体験および雪洞、イグルーの設営) 5)雪上森林保育および冬山造材(枝打ち作業体験、伐採・搬出作業の見学)
【学習の方法】
・受講のあり方
2年前期の「流域保全実習」を受講しておくことが望ましい。
・授業時間外学習へのアドバイス
既往の知識および雪山における野外学習を通じて、雪と森林・樹木の相互関係、さらに克雪・利雪について考察を深めて欲しい。
【成績の評価】
・基準
・方法
履修態度およびレポート内容をもとに総合的に評価する。
【テキスト・参考書】
実習中に資料を配付する。 1)梶本卓也ほか編著:雪山の生態学、東北の山と森から、東海大学出版会、2002 2)小野寺弘道著:雪と森林、林業科学技術振興所、1990 3)間宮靖治編:森林保護学、文永堂出版、1992 4)村田 源・平野弘二著:冬の樹木、保育社、1998
【その他】
・学生へのメッセージ
雪の多さは大学演習林としては世界一の上名川演習林。その白銀の世界で思いっきりアウトドアしながら、雪と森林・樹木の相互作用について考えてみませんか。 「圏外」における多人数での共同生活となるため、履修者相互の協力、リーダーシップ、フレンドシップ、気概、節度ある生活態度が求められる。雪や寒さ、雪上歩行に備えた服装を各人が用意する必要がある。履修の案内は12月上旬に行うので掲示に注意すること。
・オフィス・アワー
研究室は2号館3階。いつでも気軽にどうぞ。
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