遺伝学
 Genetics
 担当教員:笹沼 恒男(SASANUMA Tsuneo)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科植物機能開発学コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:水土環境科学コース  科目区分:学科共通科目 
【授業の目的】
遺伝学の各分野を網羅し、遺伝学の基礎であるメンデルの法則から、細胞遺伝、分子遺伝、集団遺伝といった遺伝学の各分野の基礎を幅広く学ぶ。

【授業の到達目標】
専門的な研究に必要な遺伝学の基礎を身につけるとともに、遺伝の法則を理解し、身近な遺伝現象を科学的に理解できるようになることを目標とする。さらに、遺伝学のみならず、遺伝子工学、生理学、生態学、育種学など他の分野にも知識を応用できるようにする。

【授業概要(キーワード)】
メンデルの法則、細胞遺伝、分子遺伝、集団遺伝、進化遺伝

【科目の位置付け】
学部共通科目であり、生物学・農学の基礎となる重要な科目。

【授業計画】
・授業の方法
講義
・日程
第1回:遺伝学とは 遺伝学の歴史
第2回:古典遺伝学(1) メンデルの遺伝の法則、1遺伝子座の遺伝
第3回:古典遺伝学(2) 2遺伝子座の遺伝
第4回:古典遺伝学(3) 性に関わる遺伝 性染色体、伴性遺伝
第5回:古典遺伝学(4) 特殊な遺伝 キセニア、遅滞遺伝、細胞質遺伝
第6回:古典遺伝学(5) 確率分析と家系分析
第7回:細胞遺伝学(1) 染色体の構造と細胞分裂、染色体の変異
第8回:前半のまとめ(中間試験を含む)
第9回:細胞遺伝学(2)組み換えと連鎖
第10回:分子遺伝学(1) 核酸の構造とセントラルドグマ
第11回:分子遺伝学(2) 発現調節機構とエピジェネティクス
第12回:分子遺伝学(3) 遺伝子の変異と遺伝子組換技術
第13回:集団遺伝学(1) 遺伝子頻度とハーディーワインベルグの法則
第14回:集団遺伝学(2) 近交係数
第15回:進化遺伝学 進化の法則と中立説、ヒトの遺伝

15回分の講義(中間試験1回分を含む)が終了したのち、別の日に期末試験を行う。

【学習の方法】
・受講のあり方
集中して聞くこと。教科書的な知識の吸収だけでなく、血縁関係や多様性など身近な遺伝現象を意識して関連づけるとよい。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義の内容に合わせ、興味ある関係図書を読んだり、教科書に載っている問題を解いてみるとよい。教科書は指定するが、必ずしも教科書の内容に沿った授業の進め方ではなく、教科書に書かれていない専門知識も数多く紹介するので、講義の内容を中心によく復習すること。
授業時間中に宿題を出すので、必ずやってくること。試験にも宿題の内容を出す場合がある。

【成績の評価】
・基準
講義の内容を理解し、遺伝学に必要な基礎知識が身についているか、遺伝現象が科学的に理解できるようになったか、を評価基準とする。用語の説明はもちろん、計算問題を解かせることも多いので、知識のみでなく、法則がなぜ成り立つのかを理解すること。
・方法
中間・期末試験の成績をもとに、相対評価を加味し評価する。原則的に、中間、期末試験の成績のみで判定し、追試・レポート等の追加救済措置はしない。

【テキスト・参考書】
教科書 J.F. クロー「遺伝学概説」
参考書 R.H. タマリン「タマリン遺伝学(上・下)」

【その他】
・学生へのメッセージ
重要な基礎科目なので、よく勉強すること。

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