【授業の目的】
人間が環境にどのように適応し、その結果として地表面がいかなる変化を遂げるのかについて地理学の立場から授業を行う。また人間活動が地表面にどのように影響を与え、その結果、どのような改変が進んでいったのかについてみていく。
【授業の到達目標】
地表面における諸現象を地理的視点(地形・気候・土壌等)から分析する手法を学ぶ。具体的にはGISによる各種空間データ(基盤地図情報・河川BOD(生物化学的酸素要求量)・植生図・表層地質図・土壌図など)を使い、諸現象と地理的要因の因果関係を調べることができるようになる。また、物事を単純化したり、その深層にある現象の成因や構造が予測できるようになる。以上のように環境地理学の研究課題とその成果を通して、そこで援用される理論や手法を理解し、実際に自身で応用することができるようになる。
【授業概要(キーワード)】
人間活動、自然環境、既存都市域、農村、空間、歴史的事象、GIS、拡散、地域性、空間データ、測地系、重ね合わせ分析法
【科目の位置付け】
環境地理学の幅広い研究成果を学習する授業・GISの基本的機能を学習する授業
【授業計画】
・授業の方法
随時、板書とパワーポイントを併用する
・日程
1:環境地理学の内容 2:環境地理学の研究方法 ―GISで使える空間データの種類と入手・空間データ構造および測地系と座標系の概念ー 2:農業の生物学的特性 3:気候と農業 ―GISでみる気候データ(気候値メッシュ)と農作物―(重ね合わせ分析法) 4:土壌と農民 5:傾斜と高度と農業 ―3次元化してわかる傾斜別農作物ー 6:1回目~5回目までのまとめ 7:市場と交通 -集約度理論と作物理論- 8:都市周辺地域の農業 -GPSを持ってでかけよう- 9:農業革新の伝播-その1 -モンテカルロシミュレーション- 10:農業革新の伝播-その2 -モンテカルロシミュレーション結果を表示する- 11:農業と環境 12:農民の経済行動 13:農業の近代化 14:7回目~13回目までのまとめ 15:期末試験
【学習の方法】
・受講のあり方
『農業地理学』のテキストを用いて、基本的には1回の授業で1章をカバーするように授業を行う。授業のはじめに予習確認チェックを行う。また、必要に応じて次回の授業までの課題を課す。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業中に次時の講義内容に即して予習を指示。各自がそれに応じて課題に取り組むことを希望する。 授業中に本時の講義内容に応じて復習内容を指示。各自がそれに応じて課題に取り組むことを希望する。
【成績の評価】
・基準
GISによる各種空間データ(基盤地図情報・河川BOD(生物化学的酸素要求量)・植生図・表層地質図・土壌図など)を使い、諸現象と地理的要因の因果関係を調べることができることを合格の基準とする。また、物事を単純化したり、その深層にある現象の成因や構造が予測できることを合格の基準とする。さらに環境地理学の研究課題とその成果を通して、そこで援用される理論や手法を理解し、実際に自身で応用することを合格の基準とする。
・方法
授業中に数回行う小テストおよびレポートの点数および学期末の試験点数によって成績評価を行う。出席状況は毎回確認するが、出席点は設けない。
【テキスト・参考書】
テキスト:David Grigg 著,山本正三,犬井 正,内山 幸久,村山 祐司翻訳『農業地理学』農林統計協会,1998。参考書:佐土原聡ほか著 『図解!ArcGIS』part1・2・3、古今書院, 2005-
【その他】
・オフィス・アワー
在室時はいつでも可。
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