【授業の目的】
地球上における物質循環に対する微生物の役割とともに、各種微生物がどのようにして生命活動を支えるためのエネルギーを獲得しているかを講義する。また、各種細胞成分の生合成、生体膜における物質透過機構、細胞壁構造、DNA複製と細胞分裂、さらには遺伝子の発現機構についての講義を通して、生命活動を維持するための基本的な仕組みについて解説する。これらの講義を通して、微生物の生理機能に関する基礎的および専門的な知識を得るとともに、科学的思考力や問題解決能力を養成することを目的とする。
【授業の到達目標】
微生物の代謝機能や細胞構造に関する講義を通して、生命活動を支える基本的な仕組みについて説明できるようになる。【知識・理解】 授業内容の理解を通して、科学的思考力や問題解決能力を身につける。【技能】
【授業概要(キーワード)】
微生物、生理機能、物質循環、エネルギー代謝、膜輸送、細胞表層構造、DNA複製、細胞分裂、生合成、遺伝子発現
【科目の位置付け】
この授業は、微生物生理機能学に関する幅広い基礎的知識及び専門的知識を修得するとともに、科学的思考力や問題解決能力を身につけるものである(農学部食品・応用生命科学コースのカリキュラムポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
授業計画に示したテーマについて講義を行う。
・日程
1.生物圏における物質変換 2.生物圏におけるエネルギーの流れ 3.光栄養生物における光エネルギーの補足と炭酸固定 4.化学平衡と自由エネルギー変化 5.発酵におけるATP合成と還元当量処理 6.酸素呼吸と嫌気呼吸 7.アミノ酸の生合成 8.核酸の生合成 9.生体膜の機能と構造 10.微生物の細胞壁構造 11.DNA複製に関わる酵素 12.DNA複製の流れ 13.細胞周期と細胞分裂 14.遺伝情報発現の調節機構 15.授業のまとめ(試験を含む)
【学習の方法】
・受講のあり方
集中心を持って受講し、きちんとノートをとり、疑問点は遠慮せずに質問する。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業計画等を参考に、配付資料、参考書ならびに関連科目の授業ノート等で、予備知識を得ておく。また、講義を受講した当日にノート整理し、講義内容を確認するとともに図書館やインターネットなどを利用して、授業で習った内容に関連することを調べてみる。理解できなかった事項については、先ず自主的に調べてみる。
【成績の評価】
・基準
微生物生理機能学に関する基礎的及び専門的事項について、正しく理解して説明できることを合格の基準とします。
・方法
テストの成績をもとに評価する。
【テキスト・参考書】
石川辰夫(著)「遺伝子科学」(東京大学出版) 川喜田正夫(訳)「分子生物学の基礎」(東京化学同人) 駒野徹・酒井裕共(著)「ライフサイエンスのための分子生物学入門」(裳華房) 赤坂甲治(著)「ゲノムサイエンスのための遺伝子科学入門」(裳華房) 東江昭夫(著)「分子遺伝学入門-微生物を中心にして-」(裳華房) 掘越弘毅(監修)・井上明(編)「ベーシックマスター 微生物学」(オーム社)
【その他】
・学生へのメッセージ
理解できない点については、講義中でも遠慮なく質問して下さい。 自学自習の生活習慣を身につけることが大切です。 基礎分子生物学ならびに微生物関連の講義を履修しておくことが望ましい。
・オフィス・アワー
事前に調整できれば曜日、時間を問わず対応します。
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