遺伝子タンパク質工学
 Genetic and Protein Engineering
 担当教員:三橋 渉(MITSUHASHI Wataru),豊増 知伸(TOYOMASU Tomonobu),小関 卓也(KOSEKI Takuya)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科食品・応用生命科学コース
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
作物や植物資源、未利用微生物資源を研究する上で基礎となる遺伝子のクローニングや配列決定などの遺伝子工学技術、また、遺伝子工学に基づくタンパク質工学技術の基礎を学ぶ。近年、生命科学の様々な領域で遺伝子工学やタンパク質工学の技術が用いられるようになってきた。本講義では遺伝子工学技術と遺伝子工学に基づくタンパク質工学技術の基礎を学び、食品・応用生命科学に関する基礎的な知識を身につける。

【授業の到達目標】
食品・応用生命科学に関する基礎的な知識の一つとして、作物や植物資源、未利用微生物資源を研究する上で基礎専門的なタンパク質、大腸菌、ファージ等の宿主とそのベクター系を利用したライブラリーあるいはPCRによる遺伝子のクローング法、また、原核あるいは真核微生物を用いたタンパク質生産方法ならびにそれを利用したタンパク質工学的手法に関する知識を身につける。

【授業概要(キーワード)】
遺伝子工学、タンパク質工学、遺伝子クローニング、タンパク質の異種発現、PCR、酵素触媒

【科目の位置付け】
専門基礎

【授業計画】
・授業の方法
講義形態の講義
・日程
1回目 ガイダンス(遺伝子工学とは?)ベクターと宿主(豊増)
2回目:遺伝子クローニングーPCRとサブクローニングー(豊増)
3回目:遺伝子クロー二ングーcDNAライブラリーー(豊増)
4回目:遺伝子解析法(豊増)
5回目:遺伝子導入・遺伝子破壊法(豊増)
6回目:タンパク質の構造(三橋)
7回目:酵素分類(三橋)
8回目:中間試験と総括(三橋)
9回目:酵素の動力学的解析(三橋)
10回目:酵素のKm値の求め方(三橋)
11回目:タンパク質工学とは?(小関)
12回目:タンパク質の実験的生産ー発現プラスミドの構築ー(小関)
13回目:タンパク質の実験的生産ータンパク質の発現と精製ー(小関)
14回目:タンパク質の改変(小関)
15回目:期末試験と総括(小関)

【学習の方法】
・受講のあり方
教科書を指定しているが、演習に近い部分もあるので、講義には毎回、積極的に参加して欲しい。
・授業時間外学習へのアドバイス
前回の講義内容や配布プリントも参考にして用語等を整理しておくと理解しやすい。
積み上げしきの講義なので、毎回復習すること。

【成績の評価】
・基準
遺伝子工学やタンパク質工学に関する基本的な概念や用語を正しく理解していることを合格の基準とします。
・方法
中間試験と期末試験の点数重視。及第点は合計60点以上。基本的に追試は行わない。

【テキスト・参考書】
テキスト:William H. Elliott, Dephne C. Elliot 著, 村上誠・原俊太郎・中村元直 訳「エリオット生化学・分子生物学 第5版」(東京化学同人、2016年)
参考書:C. Branden & J. Tooze 著、服部幸輝、福山恵一、松原央 訳「タンパク質の構造入門」(教育社);竹綱忠臣編「改訂版 分子生物学研究のためのタンパク質実験法」(羊土社);B. Albertsら著,中村桂子・松原謙一監訳 細胞の分子生物学 第5版(ニュートンプレス)

【その他】
・学生へのメッセージ
基礎生化学、基礎生分子生物学を履修した前提で講義は行います。受講者は事前にこれらの講義を受講しておいて下さい。また、他の分子生物学関係の講義も受講した方が効果的に理解できます。生化学、分子生物学関連の研究室を希望する学生は必要な科目なので、受講して下さい。未履修の場合は研究室所属後も基礎知識の取得のため、履修して欲しい。
・オフィス・アワー
教員により異なるので学科やコースの掲示板等で確認すること。

60406450-2017-06-68815