放射線概論
 Introduction of Radiation
 担当教員:二ツ川章二(FUTATUGAWA Shoji)
 担当教員の所属:日本アイソトープセンター
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:集中講義
 開講対象:  科目区分:食品衛生資格選択科目 
【授業の目的】
今から100余年前、ドイツのレントゲンが人類で始めて放射線の一種であるX線を発見、相次いでベクレルがウランに、キュリー夫妻がラジウムに放射能があることを発見、放射線・放射能利用が開始された。その後、放射線測定や防護方法の技術の進歩と相まって、放射線の特質を生かしたいろいろな利用法が研究・開発されてきた。しかし、放射線・放射能というと、マスメディアをとおして原子力発電所について知ってはいるが、実際に放射線・放射能がどのように利用され、日常生活の幅広い分野で役立っているかはあまり知られていない。また、放射線の危険性についても正しく認識されていない。本講義では、放射線・放射能の特性を理解し、エネルギーから一般消費財まで放射線・放射能のさまざまな利用方法とともに、その正しい取り扱い方を知ってもらう。放射線の基礎から利用方法まで幅広い視点で理解することが目的である。

【授業の到達目標】
本講義を履修した学生は、放射線・放射能の特性を理解し、エネルギーから一般消費財まで放射線・放射能のさまざまな利用方法とともに、その正しい取り扱い方を認識できる。

【授業概要(キーワード)】
放射線化学・放射線生物学

【科目の位置付け】
この授業は放射線の利用と問題について、化学的・生物学的観点から理解し、幅広い知識を習得するものである。

【授業計画】
・授業の方法
パワーポイント、ビデオ等の視覚教材を利用してわかりやすい授業を行う。
・日程
1.自然放射線・放射性同位元素
2.放射線・放射能の歴史
3.放射線の基礎(物理・化学)
4.放射線の生物影響
5.放射線の管理
6.放射線の安全取扱
7.放射線・放射能の利用(医学、農生物学、理工学、一般消費財等)
8.放射線のエネルギー利用(原子力発電)
9.小型サイクロトロン利用の実際
10.放射線利用の将来展望

【学習の方法】
・受講のあり方
パワーポイントで示される講義内容を筆記して内容の理解に努める。
・授業時間外学習へのアドバイス
初歩からわかりやすく講義します。一般教養の知識としても役立ちます。

【成績の評価】
・基準
基礎的な力を身につけるための授業で、参画できていることとレポート提出が合格の基準である。
・方法
最終講義に提出してもらうレポートと平常点により評価

【テキスト・参考書】
講師が作成したプリント
日本アイソトープ協会編、「放射線・アイソトープ 講義と実習」、丸善
日本アイソトープ協会編、「やさしい放射線とアイソトープ」、丸善
西澤邦秀、「放射線 安全取扱の基礎」、名古屋大学出版会

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