森林資源利用学実験実習
 Laboratory and Field Works of Forest Resource Utilization
 担当教員:高橋 孝悦(TAKAHASHI Kouetsu),芦谷 竜矢(ASHITANI Tatsuya)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科森林科学コース
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
森林生物、特に樹木とキノコについての基礎知識を実験と実習を通して身に付ける。
森林資源は多岐にわたるが、樹木とキノコに着目し、実験と実習を行う。樹木についてはその基本構造を理解すること、キノコについてはキノコの鑑定を通してその生態を理解すると共に加工や培養技術を修得する。

【授業の到達目標】
キノコの鑑定の基本、加工と培養の基礎を身に付ける。樹木については材積の推定や測定を通じて実際の木材利用率を理解すると共に樹幹の構造(樹皮・辺材・心材)を覚える。

【授業概要(キーワード)】
樹木、キノコ、木材組織

【授業計画】
・授業の方法
集中宿泊実習(演習林)と毎週の実験
・日程
1.森林微生物実験
(1)キノコの採集・鑑定
(2)キノコの純粋分離
(3)キノコの加工と保存
(4)キノコの人工栽培
2.樹木組織実験
(1)スギ立木の観察と描写
(2)スギ立木の伐採と断面観察
(3)スギ3断面試料の作成と描写
3.実験実習のまとめ
4.特別実験
(1)樹木成分分析実験
(2)生物活性検定実験

以上を予定しているが、授業内容が変更となる場合がある。

【学習の方法】
・受講のあり方
特別の理由がない限り出席を必須とする。実験実習の狙いを的確に把握し、ポイントを抑えたレポートを書けるように野帳や実験のートを用意しメモを取る。また、キノコや樹木の描写をしっかり行なえるようにする。特に、キノコの鑑定を行うので図鑑を各自用意する。
・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
全員合格を目標とする。
・方法
各実験実習毎に要求するレポートと出席ならびに履修態度を総合して評価する。

【テキスト・参考書】
あらかじめプリントを配布する。キノコの図鑑(1000円程度)を購入すること。
小宮山勝司;きのこ -ヤマケイポケットガイド15-(山と渓谷社,2005年 1000円)
本郷次雄・上田俊穂;きのこ -山渓フィールドブックス7-(山と渓谷社,2006年 2000円)
大賀洋治編;キノコ学への誘い (海青社,2004年 1600円)
馬場多久男; 葉でわかる樹木(信濃毎日新聞社,2001年 3200円)
古野・澤辺編;木材科学講座2,組織と材質(海青社,1994年 1900円)

【その他】
・学生へのメッセージ
実験実習は,短時間に多くのことを,同時並行的に行う。そのため何を学び何を得たのか,全く気がつかないうちに終わってしまうことになりかねない。どのようなレポートを書けばいいのかを前もって確認しておく必要がある。常に実験実習の内容を吟味しておくことが大事である。実験実習はオリンピックの様に参加することに意義があるのではなく、レポートと言う形に仕上げて完成することを忘れないで欲しい。
実験室での実験,演習林での実習は日常の環境とは異なる所での作業となる。常に注意が必要である。指示に従わない安易な行動や怠慢は思いもよろない危険をもたらすことがある。また自分かってな行動は人に迷惑をかけルことになる。自分自信が責任を十分に持てるかを考えた上で、自然を楽しむ方法を学んでほしい。特に,演習林実習にふさわしい服装や装備し、実験では白衣を用意することをお願いする。

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