【授業の目的】
水は生命維持や産業活動に不可欠な基本的物質であり、水利技術や最終生産物の形態も多岐にわたる。このため、持続可能な水資源利用を考えるには、様々な専門分野を横断する学際的な視点が不可欠である。本講義では、異なる時空間スケールにおける農業水利の現状を概説するとともに、ロールプレイングゲームによる農業変容の把握を通じて、水資源の持続可能性を学際的に考えることを目的とする。
【授業の到達目標】
1)世界の水問題の解決には学際的視点が必要であることを理解できる。【知識・理解】 2)地域の水問題の解決には住民の協調が必要であることを理解できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
農業用水、土地利用、要水量、生産性、インド、井戸灌漑、ロールプレイングゲーム
【科目の位置付け】
水土環境科学コースの学習目標(1)(3)に該当します。
【授業計画】
・授業の方法
前半は、主にインド半乾燥地における農業変容を事例としながら、配布資料やスライドを用いて、経済発展とそれに伴う水資源利用の展開の関係について講義を行う。後半は、前半の講義内容を踏まえたロールプレイングゲームに参加してもらうことを通じ、持続的な水資源利用について考察を行う。
・日程
第1回 水集約的農業の歴史的展開 第2回 経済発展と水集約的農業(中広域スケール) 第3回 経済発展と水集約的農業(流域・村落スケール) 第4回 水資源利用の多様性 第5回 ロールプレイングゲームによる農業変容の把握① 第6回 ロールプレイングゲームによる農業変容の把握② 第7回 ロールプレイングゲームによる農業変容の把握③ 第8回 持続可能な水資源利用とは何か
【学習の方法】
・受講のあり方
参加人数にもよりますが、活発な意見交換を行いながら進めていきたいので、講義への主体的参加を求めます。
・授業時間外学習へのアドバイス
特になし。
【成績の評価】
・基準
講義内容を通じて、持続可能な水資源利用に関する考察が深まったこと。
・方法
平常点(講義への出席と参加姿勢)50点+最終まとめレポート50点
【テキスト・参考書】
講義の際に資料を配布します。
【その他】
・学生へのメッセージ
本講義では、担当講師が過去10年間研究してきたインドを主な事例として進めていきます。カレー、ターバン、カースト制度といったステレオタイプなインドでなく、経済発展の渦中にあるダイナミックなインドを理解してもらえればと思います。
・オフィス・アワー
集中講義の際に連絡先を伝えます。
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