【授業の目的】
小学校における生徒指導および進路指導について、その個別指導および集団指導の基本的なあり方や具体的な支援の方法について、演習を含めて講義する。
【授業の到達目標】
従来行われてきた賞罰を中心とした生徒指導に対する自分自身の整理と、それに代わる考え方と方法を身につける。
学級集団における個人の適応を促進する“勇気づけ”のアプローチを身につける。
【授業概要（キーワード）】
学校心理学における心理教育的援助サービス、一次的・二次的援助サービス、アドラー心理学、「楽しい学校生活を送るためのアンケートQ-U」、構成的グループエンカウンター
【科目の位置付け】
小学校教員免許必修科目
【授業計画】
・授業の方法
講義を中心として進めるが、必要に応じてグループでの演習を取り入れたり、自分自身の子ども観や教育観について検討してもらう機会を設ける。
・日程
①オリエンテーション＆リレーションづくり
②第１部 学校教育と生徒指導 １．歴史的変遷と現代の課題
③つづき ④ ２．学校教育と生徒指導
⑤第２部 見直しへ向けてのいくつかの視点 ３．学校心理学における心理教育的援助サービス
⑥ ４．オールビーの予防等式
⑦ ５．問題行動の予防と解決のためのアプローチ
⑧ ６．アドラー心理学 ⑨つづき ⑩つづき ⑪つづき
⑫第３部 学級集団の理解と指導 ７．学級集団の理解
⑬ ８．学級集団の人間関係の変革 ⑭つづき
⑮第４部 進路指導 ９．進路指導
【学習の方法】
・受講のあり方
教科指導に比べて学習機会が少ないが、学校教育の中では重要な位置づけであることを自覚して受講してほしい。特に、配布されたプリントの予習、および、講義内容の復習によって理解を深めてほしい。
・授業時間外学習へのアドバイス
教材プリントを配布する。予習として、専門用語以外のことばであいまいなものなど各自で調べて講義に望むこと。専門用語などは、講義中の説明を通して理解し、あいまいであったり理解不十分である場合には関連の図書などで理解を深めること。また、自分の体験をどのようなかたちで見直すことができるか、検討しておくこと。復習は、学んで気づいたこと・考えたことなどを付箋紙に書き出しておくことで、最終的な自分の学びを振り返りやすくなるかも。
【成績の評価】
・基準
１．２／３以上の出席であること。
２．数回のレポートで、①基本的な理解（約60％）、②自分自身の子ども観や教育観の見直し（約20％）、③具体的な対応への実践の可能性（約20％） などを求める。それらの総合評価で、６割以上の評価点であること。
・方法
数回のレポートを課す。それらの総合評価となる。
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しない。毎回資料を用意し授業を進めたい。
[参考書]石隈利紀 『学校心理学』 誠信書房
岸見一郎 『アドラー心理学入門』 KKベストセラーズ
中野浩彰 『アドラー心理学に学ぶ勇気づけの学級づくり』 明治図書
柳平彬 『こう言えば良かったのか！』 ダイナミックセラーズ出版
國分康孝 『「学級担任のための育てるカウンセリング全書」1-8』 図書文化社
河村茂雄 『Q-U式学級づくり－小学校低･中･高学年－』 図書文化社
河村茂雄『集団の発達を促す学級経営－小学校低･中･高学年－』図書文化社
國分康孝（監修） 『エンカウンターで学級が変わるショートエクササイズ集』 図書文化社
【その他】
・学生へのメッセージ
不登校･いじめを産出し続けている不十分な生徒指導･進路指導を大きく見直すことが求められる。発達障害等の問題を抱えていても適応的な学級づくりが目標であることを心して、積極的に学んでほしい。
・オフィス・アワー
月曜日と火曜日の昼休み（会議などが入る可能性もあります。メールでアポを取っていただけるとうれしいです。ep266@kdeve.kj.yamagata-u.ac.jp）
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