家庭科教員として必要最低限の資質能力を修得していることの確認を主たるねらいとし、求められる教科指導力及び生徒指導力等を確実に身につけさせるための内容を中心に据え、その他教職に就いた場合に求められる地域社会との連携等について、「履修カルテ」を参照し、各自自己の学修課題に即して指導教員の助言を得ながら学修する。

①本人が専攻する学科・コースで学んだ家庭科に関する専門的な知識・技能を生徒の発達段階・学習課題に合わせて教科指導できる授業力を身につける。
②生徒の発達課題に合わせて個人あるいは学級・学年集団に対して生徒指導・学級経営できる技術を修得する。
③教員としての使命や服務・倫理を自覚し、教科指導及び学級経営の模擬授業をする際に協働作業を通してコミュニケーション能力を身につける。

教員としての最小限必要な資質能力　使命感や責任感　生徒理解　学級経営　社会性や対人関係能力　教科の指導力　

教員免許状取得上の必修科目

本授業は、家庭科教員として最小限必要な資質能力（「履修カルテ」を参照）を有しているかを確認することが目標であるので、グループ討論、事例研究、現地調査、実施視察、模擬授業、指導案の作成等を適宜、組み合わせて授業を行う。授業は大きく「教員としての使命感や責任感」「学級経営」「教科指導」から構成されているが、学部全体で実施上、「学級経営」「教科指導」の項目の開校順序が変更する場合がある。

第1回　本授業のねらいの説明と「履修カルテ」の確認
第2回　教員としての倫理・服務について考える
第3回　教員としての使命感等について考える（地域社会との連携等を含む）
第4回　学級経営①　「学級づくり」について実習中に受けた指摘や本人が気づいた課題の意見交換
第5回　学級経営②　「特別活動」についての実習時の指導案の修正または改訂についての意見交換
第6回　学級経営③　「特別活動」について修正または改訂した指導案と模擬授業及び事後検討会
第7回　家庭科の教科指導①　実習の振り返り及び意見交換
第8回　家庭科の教科指導②　実習時に作成した指導案を改善するためグループ討議を行う
第9回　家庭科の教科指導③改善した学習指導案に基づく模擬授業と事後検討会（中学1年次）
第10回　家庭科の教科指導④改善した学習指導案に基づく模擬授業と事後検討会（中学2年次）
第11回　家庭科の教科指導⑤改善した学習指導案に基づく模擬授業と事後検討会（中学3年次）
第12回　家庭科の教科指導6　模擬授業全体についての事後検討会
第13回　補完指導①　「履修カルテ」を参照し、教科指導力を中心に学生個別の課題を見つける
第14回　補完指導②　「履修カルテ」を参照し、教科指導力を中心に学生個別に補完的な指導を行う。
第15回　補完指導③　「補完的な指導」の内容の共有化を図るために意見交換

自分の課題を把握して主体的に取り組む。

関連資料を検索・調査して自分の課題に即した資料・文献を考察するか、担当教員を訪問し、指導を受ける。

教員としての使命・服務を説明できる。実際に利用できる指導案を作成できる。

教科指導案、学級経営案、模擬授業、レポートについて評価する。
評価の配分：教員としての使命感等についてのレポート（20％）　学級経営案（20％）　教科指導案と模擬授業及び補完指導として選択した課題についてのレポート（60％）

〔テキスト〕中学校学習指導要領解説（家庭編）　中学校学習指導要領解説（特別活動編）
〔参考書〕教育小六法　高等学校学習指導要領解説（家庭編）